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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • ウィンナー・コーヒーな君たち
    高校生探訪

    高校生たちの心の中を探るべく、グループ・インタビュー、アンケート、日記調査を実施。「勉強もファストフードで。家より集中できるから」「すごく時間が欲しい!でも、25時間あったら寝てるカナ」「植物になって光合成してみたーい」…高校生の日常を切り取った生の声が満載。彼ら、彼女らは、表面が冷たくて、中は熱い。ウインナコーヒーのような存在だ。

    1992/12/20
  • 反動夢を使いましょう
    世の中の危険から身を守る

    生活定点調査の92年の結果を見ると、身の回りの感情として「夢、希望」が上昇し「不安」を抜きトップになっている。本号では、景気低迷の中、なぜ、夢を思う気運が高まっているのかを分析。調査によれば「世の中が暗い時ほど夢は明るくなる」という回答が47%と約半数に達しており、状況が厳しい時ほどバランスを取るため夢への反動力が強まると提言している。

    1992/11/20
  • 「自分を、買いたい」
    人がココロに向かう理由

    心理カウンセリングを受ける人や自己啓発セミナーを受講する人が増えている。ココロに強い関心を持ち、自分探しにお金を投じる生活者の内面を分析した号。調査結果から、人が心へ向かう理由は「嫉妬・迷い・理解されない不安」。自己開発に関心のあるサラリーマンは39%、主婦は44%。自分らしさを肯定したい、悟り願望がマインドビジネスを活発化させる。

    1992/10/20
  • 号外
    生活定点1992紹介号 ポストバブルの生活意識。
    豊かさの見直しが始まっている。

    生活定点92年版の速報。ポストバブルの時代の生活者の意識を表現すると、「バビブベボ」となる。バブルショックで、幸せ感にかげり。ビンボー気分で、ニュープア層が拡大。ブランド離れが進み、商品へのこだわりが低下。ベターライフは、金より時間のゆとりに重きをおく。余暇と交際に関する生活分野で、ボリューム(ライフボリューム)が大きく増大した。

    1992/10/15
  • イントねーちゃん弁
    世代方言と地域方言

    「かれし」「パーティ」など若い女性の抑揚のないイントネーションに注目した新聞。世代の訛りである「イントねーちゃん弁」に加え、マスコミ等で使われる平坦な発音も「業界方言」であるとし、限定集団だけで使用される新・方言が見直される時代であることを提言。また、沖縄言葉(ウチナーグチ)による音楽・映画といった地域方言も元気であることをレポート。

    1992/09/20
  • 縁切り道具
    嫁入り道具もあるのだから、別れる時だって

    嫁入り道具とは逆に、別れる時に持って出る家財道具を調査。主婦200人に、42のモノを提示し「もし、離婚となったら、ご自分と夫のどちらが引き取りたがると思いますか」を尋ねている。両方が引き取りたがるモノの第1位は「預金通帳」で、子供よりも高い回答率。妻も夫も引き取りたがらないモノは「二人のベッド」「夫がくれたラブレター」と思い出の品であった。

    1992/08/20
  • おっぱいを見せる理由

    女性のヌードに対する考え方と、恥ずかしい感覚を調査したレポート。恋人におっぱいを見られるのは恥ずかしいと答えた若者女子は48%、夫におっぱいを見られるのが恥ずかしい主婦は31%。自分のヌード写真を撮ってみたいという若者女子は14%であった。社会における「おっぱい」の価値が、ひわいな存在から、芸術対象に変わってきた時代の変遷を分析している。

    1992/07/20
  • 号外
    調査年報1992紹介号 ピン消費
    「五感の構造」発刊記念号

    調査年報92の紹介号。80年代は、「好き嫌い」を軸とした感性が消費行動の上で注目された。しかし、『バブル型消費』という経験によって、識別能力が高まり、消費者たちは、より生理に近い感覚的な判断、「ピンとくる、こない」で動きだしている。これが、「ピン消費」である。その他、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚についての実験や調査の一部を紹介。

    1992/06/23
  • 不可価値観

    欲しい、したいといった欲求とは逆に、何を持たないか、何をしないかという負のこだわりから人の個性を把握しようと試みた号。「嫌い」「持たない」「やらない」「許せない」といったネガティブ・ワードだけで自己紹介をしてもらうアンケート調査を実施。固辞というアピールにも、人の価値観は表れることを発見。またこれは、企業広告にも応用できることを示唆。

    1992/06/20
  • リユニオン
    国民皆会員、同窓会は最強のクラブだ

    「同期、同窓会に出席したい」という意向を持つ人は56%。同期、同窓という絆に、いま人々がどんな意識をもっているのかを詳細に調査した。会の開催場所はホテルが人気No.1。会でのタブーは、男性が「肩書きの話」、女性は「家族の話」。そして出席したいのは「おいしい料理を堪能できる会」。人を再び結合するリユニオン・ビジネスの市場性に注目したレポート。

    1992/05/20
  • 豊かさトーナメント

    トーナメント方式で意識を探ったユニークな調査手法とその結果を紹介した号。調査の対象者は「交通の便の良いところに住む」「フレックスタイムの職場で働く」など64の生活項目を相互に闘わせる形式で、どちらが豊かさに必要かを選び抜いてゆく。集計の結果、トーナメントの優勝は64項目中「健康に恵まれている」。豊かさと健康の強い因果関係が導かれた。

    1992/04/20
  • 号外
    生活の桜前線、上昇中。
    交際と余暇が、花開きます。

    首都圏2000人調査の速報。ライフボリュームの値は、3年前と比べ、衣・食・住・交際・余暇の各分野とも、生活に幅も深さもある「大海型」の人の割合が増えた。特に、交際と余暇では、大海型が大きく増えている。また、生活者の自信度も、「全体自信」が2年前より12ポイントも上昇し、バブル崩壊の影響は感じられない。しかし、経済的に余裕がある人は、減少。

    1992/04/10
  • 動機の時代
    コミックと男たちの周辺から

    月間総発行部数2億冊、全出版物の約3分の1を占めるコミック誌。国民的文化と言える「マンガ」を支える人々の欲求を探った新聞。「あなたにとってマンガとは何か」「マンガがあなたに与えた影響は」などを尋ねる意識調査を実施。マンガは、いま人々にとって自分の原点を洗いなおすメディアとなっており、夢や憧れという動機を与える存在になっていると分析。

    1992/03/20
  • 高まるイライラ『秒的人間』増加中
    高速化社会の光と影

    進む社会の高速化の中で、人々の時間感覚がどう変化しているのかを探った。体内時計の測定実験、イライラ時間や限界時間を尋ねたアンケートを通じて、時間に追われる生活者の実態を明らかにしている。調査の結果、人は「並んで5分、聞いて10分、モノ待ち10分、人待ち20分」でイライラし始める。これより短時間でイライラしてしまう人、それが秒的人間である。

    1992/02/20
  • 【生活予報1992紹介号】
    なくなる くさる こわれる かれる
    自然合理主義

    生活予報92の紹介号。バブル崩壊後、人々は、過剰な演出やめまぐるしいスピードに疲れを感じている。92年は、より自然に近いリズム、生の魅力の再認識が始まるとして「自然合理主義」の時代を提言している。「なくなる・こわれる」といった刹那の価値、そして「くさる・かれる」といった古びの価値が注目されるとして、キーワードを紹介。

    1992/01/20