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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • 【生活予報1997紹介号】
    直訴する社会 待てない人・触れたい人

    生活予報97「直訴する社会」の紹介号。これからは、機器の発達や秩序の崩壊などにより、人や企業、団体、行政、国家が、それぞれ直接的に情報流通する社会になる。また、そうした情報流通が可能になることから、より実感(リアリティ)をもとめる社会になると予測している。社会の情報環境の変化と、人の直訴したい欲求の両側面から予測する72のキーワードも紹介している。《246号》

    1996/12/16
  • 「考える足」平坦社会【ヨーロッパ】を歩く

    96年版生活予報で「平坦社会」を予測したので、その先輩であるヨーロッパ各国の生活を取材し、日本でも実現しそうな平坦な社会の有り様、仕組みなどを報告した。取材地はドイツ・イギリス・フランス・イタリア・スペイン・ギリシャ・ポルトガル・スウェーデン・オーストリア・アイルランドの10カ国。各国の基礎データも同時に収録してある。《245号》

    1996/11/29
  • 【生活定点1996紹介号】10代の生活

    生活定点96年版のうち、本報告書には採用されていない10代のサンプルだけを分析したもの。10代の生活を「交際が大事」(生活の中で交際生活を最も重視)、「なんといってもポケベル」(ポケベル所有率が急上昇の秘密と男性はテレビゲーム、女性はプレゼントに夢中な状況を報告)、「堅実&クール」(価値観は意外に堅実)の3点に集約している。《244号》

    1996/11/15
  • 生活定点1996紹介号
    平坦社会の中で、生活の「選択と集中」が進む96年

    生活定点96年版の紹介号。平坦社会の中で生活の「選択と集中」が進むとしている。要点は「選ぶ生活」(生活の選択と集中が進んでいる)、「消費が動く」(選択的消費意識が消費意欲を回復へ)、「平坦自然体」(日常の常識の見直しが進む)の3点に集約される。また特別分析として88年からの8年間の生活者意識の変化を男女別、年代別も含めて行っている。《243号》

    1996/10/31
  • ナリキラーの生態
    真夏の夜の夢【後編】

    若者達の間で、大流行のコスチューム・プレイ(略してコスプレ)。コスチュームを自作したりして、アニメやゲームのキャラクターになりきってしまうのだ。そこで、こうした人達のことを「ナリキラー」と名付けた。こうした虚構の世界で遊ぶ人達は、なぜか簡単に仲良くなるという特徴がある。気持ちが、虚構の世界を迂回して、現実の人間同士が結びつくからだ。その実態を、ルポ。《242号》

    1996/09/12
  • ドラプレの法則
    真夏の夜の夢【前編】

    人気テレビドラマのロケ舞台になった場所に集まる若者が増えている。しかも、放映が終わったドラマのロケ地にも集まっている。彼らは、ロケ地に着くと、なにかに憑かれたように、ドラマの役者の行動をトレースするような行動をする。これが、ドラマプレイ、略して「ドラプレ」だ。彼らの頭の中では、ドラマの虚構と現実世界が混乱しているのだが、その混乱を楽しんでいるようだ。《241号》

    1996/08/30
  • 海な人 森な人
    ココロの構造2類型

    「自分はどういう人間なんだろう」と深く考えることがある人は、62%。それを考えることで、自分に対する不安=「自分ストレス」を感じている人は、73%だ。その自分ストレスを解消するために、他人や新しいジャンルのものに関わろうとする人と、自分だけの世界を作ろうとする人がいる。前者を「海な人」、後者は「森な人」と名付けたところ、海な人は58%、森な人は41%だった。《240号》

    1996/07/31
  • 生活太郎消費を斬る! 

    消費シリーズ総集編。大衆から分衆に変化した80年代に代わり、90年代は分衆がさらに分解していくと同時に、瞬間的には大型集合集団を作ることもある時代だ。「こだわり」より、「ノリ」が生活者を動かすからだ。その結果、販売ルートのステイタスが崩れ、同じものなら安い店で、あるいはインターネットで買うようになってきた。いわば、販売ルートが、空洞化していく時代である。《239号》

    1996/07/19
  • 調査年報1996紹介号
    シルバー10年変化 生活貴族へ向かう高齢者たち

    調査年報の紹介。60〜74歳のシルバー層の意識と行動に関する調査を86年の調査との時系列比較として実施。その結果、「自分志向」「悠々志向」「不老志向」「上級志向」「遊技志向」という五つの変化潮流が見えてきた。そのスタイルは、実社会からちょっと距離を置いて優雅に生きる貴族の世界を彷彿とさせるものだ。激動の時代を必死に生きたシルバーの新しいライフスタイルが見える。《238号》

    1996/06/25
  • パブリミナル消費
    デジタル情報ネットワーク時代の消費感覚

    消費シリーズ7。パソコンやポケベルが、ビジネスユースから離れて、個人の自由なネットワークの核になってきた。その結果、個性化多様化によって、ばらけていた個人が、他人とつながることで楽しみを見いだす時代に変わってきた。これが「パブリミナル感覚」だ。そうした感覚は、家族を変え、他人との関係性を意識させ、匿名性の関係を強化し、消費をも変えていく。《237号》

    1996/06/25
  • 「いい年をして」消費
    いつまでも子供でいたい、平成の大人たち

    消費シリーズ6。長寿化、少子化、団塊世代の高齢化などで、いつまでも自分が若いつもりで消費行動に走る年輩者が増えている。彼らは、「年齢を気にしない」「自分に忠実」「結果を気にしない」「遊び心に満ちている」「前向きより、掘り下げ」という5つの共通した行動をする。そこで、宝塚ファンや大型オートバイファンなど、年齢を超えた集団の中で頑張っている年輩者の実態をルポ。《236号》

    1996/05/31
  • 三行消費 

    消費シリーズ5。発信者や信憑性があやふやな「素性のわからない情報」が増えている。それは、パソコン通信やインターネットなどの新しい情報メディアの増加が背景にある。しかし、そうした情報は、危ないだけにそそられる面もあり、消費を動かす力にもなっている。そこで、新聞の三行広告から、インターネット広告、プリクラ新聞、個人情報誌などの実態を見聞した。《235号》

    1996/05/17
  • 浄化消費
    増え続けるサナトリウム症候群

    消費シリーズ4。自己を浄化する消費が高まっている。カラダの中から根こそぎ「悪毒病菌」を排除してさらに心地よい空間に保つ、そんな意欲が目立つ。自分のまわりにバリアをはって、汚れなきなわばりづくり。目指すは森の中にひっそりと佇む静かなサナトリウムへのあこがれだ。こうした「サナトリウム症候群」の実態について調査を行った。《234号》

    1996/04/19
  • 恥ずかしい消費 

    消費シリーズ3。「恥ずかしい」という気持ちは、消費の場にも影響を及ぼしている。「買うのが、恥ずかしい」「自分だけ持っていなくて、恥ずかしい」という気持ちがあるからだ。この恥ずかしいという気持ちは、男女差が大きい。例えば、「立ち食いそばを食べるのは、恥ずかしい」と思う人の割合は、男性3%、女性78%である。その他、行動や所有財について、恥ずかしさを調査した。《233号》

    1996/03/29
  • 瞬間充実消費
    パッと行きたい

    消費シリーズ2。これまでの物事には、起承転結というルールがあった。だんだんと盛り上がっていくことで、結末の快感が増していた。ところが、手続きも段取りも苦労もいらない「パッと結論」「パッとクライマックス」「パッと体験」という物事が好まれるようになってきている。これは、情報化の進展が、プロセスの「見えないもの」を見せてしまっている社会を作っているからだ。《232号》

    1996/03/15
  • 無言消費 

    消費シリーズ1。「なるべく口を利かずにモノを買いたいと思う人=無言消費派」と「お店の人などと話をしながらモノを買いたいと思う人=有言消費派」について調査・分析した。「無言消費派」は56%、「有言消費派」は44%だが、今後無言消費は増加すると考えている人が多い。マルチメディアの発展は、無言消費を押し進めるが、その中に有言性の暖かみを導入するのも、今後の課題。《231号》

    1996/02/29
  • 都会生活のモヤシ度
    オジサンの心配

    生活が便利になることで、失われていく「生活への自分関与度」を調査した。鉛筆をナイフで削れるか。電気やガス釜を使わずに、ご飯が炊けるか。水道の故障やドアの故障を、専門業者に頼む人はどのくらいいるのか。自分で挑戦した修理には、どんなものがあるか。どんな台所道具や修理道具を持っているのかなど。しかし、自分でやらなくてすむ方がいいという声もあり、それも収録。《230号》

    1996/02/13
  • 生活予報1996紹介号
    凸する。平坦社会の新満足

    生活予報96の紹介号。マクロの経済社会の成長を期待できなくなった今、ミクロの生活環境も、パイが拡大しないことを前提とした生活へと変わる。そこで、生活の部分的な拡大と同時に、部分的削減が課題となる。この、拡大する部分を「凸」とよび、削減する部分を「凹」と名付けた。96年の生活は「凹の決断」によって、「凸の満足」を生みだそうと考える人が増加すると予測した。《229号》

    1996/01/12