誰もが助けあえる
― 街並み ―
1/100
街のあちこちに「いまどこで何が行われているか」「どれくらい盛り上がっているか」といった情報がリアルタイムで更新される掲示板が設置されています。人と連帯しないことは「損」ですので、人がいるところに自然と人が集まります。
― オシャレ ―
2/100
周囲の人と協力しやすいよう、服やアクセサリーが自分の得意なことを周囲に伝えられる機能を帯びています。若い世代の間には、この「できることアピール」が多いほどオシャレという価値観も広まりつつあります。
― モビリティ ―
3/100
様々な移動手段はあるものの、ご近所との行き来がほとんどのため大体の人は徒歩で移動しています。行動範囲を拡張できる脚力アシストもお年寄りを中心に人気です。
― 介護 ―
4/100
手の空いている人がポイントと引き換えに行う単発型の介護が主流です。介護の内容に応じて付与されるポイントも変動するため、それぞれが積極的に介護に関わっています。
― 通勤・働き方 ―
5/100
個人の勤務先だけでなく、コミュニティ内でも別の仕事を兼職する人が多くいます。勤務時間も個人の裁量で決められるので、週に4日は外、1日はコミュニティのなかで仕事をするといった働き方も可能です。
― お風呂 ―
6/100
コミュニティごとに大きな浴場を持つことが当たり前になっており、みんな入浴しながら思い思いに食べたり語ったりくつろいだりと、リビングの一部のような使われ方をしています。
― 恒例行事 ―
7/100
コミュニティの機能を停止して、それぞれの家庭が部屋に閉じこもる年に一度のお祭です。怖いお化けが部屋の外をうろついたり、子どもたちも大興奮です。
― メディア ―
8/100
誰もが小型のイヤホンのようなデバイスを常時つけているのが当たり前になっており、自分の現在地に応じてその時その場所に紐付けられた情報が耳に飛び込んできます。
― リビング ―
9/100
自然を活かしながらも気持ちよく整備された屋外の広場で、みんなそれぞれお気に入りの場所を見つけて自由にくつろいでいます。
― 商店 ―
10/100
あらゆるお店が1カ所に集まった屋外マーケットが、規模の大小はありつつも、コミュニティごとに存在します。コミュニティで貯めた「ポイント」も使用可能です。
― キッチン ―
11/100
コミュニティ内で食事も共有できるよう鍋などの調理器具が大容量化しています。「きょう何つくる?」をきっかけに、お祭りのような食事風景が毎日繰り広げられます。
― 子どもの夕食 ―
12/100
月に数度、コミュニティの子どもたちだけで協力して食事をつくり上げるお料理デーが楽しいイベントになっています。なかでも、巨大石窯でつくる「100人ピザ」は大人気の定番メニューです。
― ストレス ―
13/100
みんなと常に協力し、また人から頼られる存在でありたいという価値観が浸透しており、不意にひとりぼっちになったりすると強いストレスを感じてしまいます。
― ベストセラー ―
14/100
シェア意識が高く、みんなで協力するこの街では、こんな本が流行っています。
― 子どもの学び ―
15/100
学校に登校するのではなく、自分の属するコミュニティ自体が大きな学校となり、周りの大人たちみんなが先生となります。子どもたちは大人に交じりながら、日々の暮らしやコミュニティ運営のなかでコミュニケーションスキルなどの必要な能力を磨きます。また、大人たちが持ち回りで各教科を子どもたちに教える青空教室も行われます。
― 子どもの遊び・運動 ―
16/100
みんなでできる遊びとして、サッカーや野球などのチームスポーツが圧倒的な人気です。子どもだけに限らず、手の空いた大人たちや高齢者など、老若男女誰でも加わってくるため、それを受け入れられるようルールや用具などが独自の進化を遂げています。運動不足になりづらいのも、この街の特徴です。
― マナー・ルール ―
17/100
家の機能をどんどん外に出して、シェアできるものはシェアしていくのがこの街の暮らし方なので、基本的にキッチンもお風呂もみんなで使います。つまり、この街では誰ともシェアせずひとりで何かをするのはマナー違反なのです。「なるべく個人資産を持たないこと」が目指すべきことになっています。
― 恥ずかしいこと ―
18/100
近所の人びとと様々なモノや機能をシェアして協力しながら暮らすのが当たり前の反面、誰かにお願いごとをする頻度が低いことが恥ずかしいとされています。自分ひとりで何でもやろうとする人よりも、気軽に「アレ貸して〜」「コレ使ってもいい?」とコミュニケーションをとったり、周囲をうまく利用して「得」できる人の方がイケてるのです。
― 三世代交流 ―
19/100
自分の住む地域の人びととは、いわゆる「街ぐるみ」のお付きあいになっており、子どもは「みんなの子ども」、高齢者も「みんなのおじいちゃん、おばあちゃん」として、街全体が家族化しています。様々な家庭で血縁ではない三世代で食事を一緒にしたり、団欒の時間を過ごすことが普通の光景になっています。
― 子守り ―
20/100
支えあうことがお互いの得という制度や価値観が浸透しているので、コミュニティの協力は簡単に得ることができます。近所の高齢者や時間の都合をつけやすい人が何人かでチームを組んで、子どもの世話をしてくれます。頻繁に家に出入りするなかで、時々そのまま泊まっていく人も珍しくありません。
― 人気者 ―
21/100
コミュニティに属する人びとが毎日どれだけ気持ちよく生活できるかは、それを裏で支えるコミュニティプロデューサーの腕にかかっています。ルールや規則でがんじがらめにすることなく誰もが普通に助けあえるようなコミュニティを維持することは大変な仕事ですが、それを実現している彼らは自然とみんなに慕われる人気者になっています。
― 不動産屋の売り文句 ―
22/100
家をオープンにし、人との交流が多いこの街では、不動産屋の売り文句はこうなっています。・地域いい人指数 93!(間取りよりもいい人が多いことが重要なのです)・玄関3カ所あります!(外に出やすいこと、人にも来てもらいやすいなど、より外界とつながっていることが価値なのです)
― 恋愛 ―
23/100
男女ともにコミュニティのなかでしばしば顔をあわせ、様々なことを一緒に行う関係なので、自然と恋人関係に発展しやすくなっています。ただし、特定の範囲のなかでどんどん人間関係が深まっていくため、「別れたい」と思った時にいかに後腐れなく関係を解消できるかが重要です。各コミュニティには必ずそのノウハウを持った専門の役職の人間がいて、恋人たちの「別れ」を取り仕切っています。
― 家族旅行 ―
24/100
コミュニティ単位で日常生活を送ることが当たり前になっており、旅行も家族だけでなくみんなのイベントとして楽しまれています。旅行の日はコミュニティのすべての運営をお休みし、みんな揃って目的地へ大移動します。別のコミュニティと協力しながら、それぞれの街の住人だけそっくり入れ替わり一味違う滞在を楽しむといったロングステイも流行しています。
― お墓・死後の扱い ―
25/100
個人のお墓はなく、それぞれのコミュニティが象徴として保有している大きな樹の下へ埋葬します。お墓参りも意味合いが変わっており、例えばそれが桜の樹であれば、毎年春に一回だけ満開の花の下で盛大に行うイベントとして人びとに親しまれています。
まちの特徴
を見る