1981年設立、今年で45年目となる博報堂生活総合研究所(以下、生活総研)から新しいメディアが誕生しました。あまりにストレートすぎる名前ではありますが、その名も『月刊 生活総研』。生活総研の研究員が今気になっているテーマをフレッシュなかたちで届ける、という思いを込めて名づけました。
情報があふれ、不確実性が増している現代社会において、生活者の実態は多様化・多面化し、変化のスピードも早くなっています。そんななかで、「みらい博」「サマーセミナー」といった大きな研究発表で取りあげるほどの発見ではないけれど、なぜか気になる小さな兆しのようなものに光を当てていきたい。そのために、月1回更新というスタイルを選びました。
生活総研で実践している「生活者発想」とは、人をただ消費するだけの存在ではなく、人が本来持っているさまざまな側面をまるごととらえ、その根っこにある価値観や欲求を探ろうとする試みです。『月刊 生活総研』は、生活者発想を軸に、読者のみなさん自身が考えるきっかけになるようなクリエイティブクエスチョンを定期的に投げかけていきます(そこでサブタイトルを「The Creative Question Magazine」と決めました)。
定量調査でのエッジのきいたデータや定性調査による興味深い生声、また研究員によるタウンウォッチングのような「脚で書く企画」も検討しています。より広い視野を持つために、外部のオピニオンによる寄稿なども積極的に受け入れる予定です。将来的には、読者のみなさんとの双方向な企画にも挑戦します。
毎月更新される一つひとつの問いが、生活総研が蓄積してきたさまざまなデータや知見、生活者発想に興味を持ってもらうきっかけになることを願っています。『月刊 生活総研』の新しい試みにご期待ください。
編集長 高橋 真
2025年3月17日