
イメージを「数字」に置き換える
2025.03.17
Long Dataこちらのコラムでは、博報堂生活総合研究所が日々実践している「生活者発想の手口」を毎月ひとつずつご紹介します。今月は、冒頭の特集記事である「令和の生活寿命」でも用いた手法です。
「俺ももうオジサンだからさぁ」「近所まで散歩に行ってきた」「一瞬ボーっとしちゃって」などは日常でよく耳にする会話ですが、よく考えてみてください。オジサンって何歳から? 近所って自宅から何メートル? 一瞬って何秒? さらには、私とあなたがイメージする何歳、何メートル、何秒は同じ? 違う? 違うとしたらどの程度違うのでしょうか……。
心の中にある様々なものごとのイメージを数字に置き換えて回答してもらう調査手法「マインドスコア」で調査をすると、その分布の広がりに驚かされることが多くあります。私たちはお互いの認識が同じである前提でコミュニケーションをとることがほとんどですが、実は認識がズレたまま、わかりあった気になっていることもあるのではないでしょうか。数字にすることで「ぼんやり」としたイメージが「くっきり」とした認識に変わるのですから、数字は偉大です。
ちなみに「生活定点」調査の最新2024年結果によると、オジサンの年齢は43歳(首都圏・阪神圏20~69歳男女の平均値)でした。あなたのマインドスコアとの差はいかに?

「生活者発想の手口」とは?
近年、社会と生活のデジタル化が進むなかで「生活者発想」を実践するには、Long Data / Thick Data / Big Dataという3つの生活者データをもとにした生活者洞察が有効です。本コーナーではそれぞれのデータを活用した手口をご紹介していきます。

Long Dataを用いた手口:
「生活定点」をはじめとする長期時系列の定量調査を活用して、鳥の眼つまりマクロな視点で社会と生活者を俯瞰します。