研究レポート

四半世紀にわたり生活者の意識・価値観を定点観測してきた「生活定点」調査 2016年結果発表

「常温」 を楽しむ社会へ
~ この先 良くも悪くもならない世の中を、ポジティブに ~

博報堂生活総合研究所では、生活者の意識や行動の変化から将来の価値観や欲求の行方を予測するため、同じ条件の調査地域・調査対象者に対し、同じ質問を繰り返し投げかける定点観測型のアンケート調査「生活定点」を 2 年に 1 度、実施しています。このたび2016年調査を行い、「生活定点」調査の1992年から2016年までの24年間の時系列分析から、生活者の意識・価値観の大きな変化を発見しましたので、ご紹介いたします。

【分析結果のポイント】
「生活定点」調査の分析の結果、日本の“失われた20年”という激動の時代を経て、2010年前後から、生活者に「この先は良くも悪くもならない」という認識が広がっていることがわかりました。生活者は、社会や時代に必要以上に熱く怒りを感じることも、悲観して冷え込むこともなく、現状を静かに受け止め、身の周りに幸せを感じながら暮らしています。博報堂生活総研では、この、ありのままを快適とする生活者の心情を、「低温」ではなく、「常温」と捉えました。
「常温」を楽しむ社会では、人びとは自分自身の今を大切にし、現実的で自立した生活をしているようです。

生活者による時代認識

■この先 良くも悪くもならない世の中

−「日本の行方は、現状のまま特に変化はないと思う」: 2008年 32.3% → 2016年 54.1% (+21.8pt)
−「今後の暮らし向きは、同じようなものだと思う」 : 2008年 39.8% → 2016年 49.0% (+9.2pt)
−「今の世の中は変化が多すぎると思う」: 2008年 59.8% → 2016年 43.6% (-16.2pt)

生活意識の変化

■高まる、身近な幸せへの感度 ~身の周りに多いのは「いやなこと」より「楽しいこと」~

−「身の周りで楽しいことが多い」: 2008年 37.5% → 2016年 43.3% (+5.8pt)
−「身の周りでいやなこと・腹のたつことが多い」: 2008年 43.4% → 2016年 36.7% (-6.7pt)

生活態度の4つの特徴

■公より私 ~社会より個人生活の幸せをまず確保~

−「環境保護につながる行動を実行している」: 2008年 52.7% → 2016年 37.4% (-15.3pt)
「日本人は、国や社会のことより、個人生活の充実にもっと目を向けるべきだ」: 2008年 22.8%→2016年 30.5% (+7.7pt)

■先より今 ~今の充実を大切にする~

−「毎月、決まった額の貯金をしている」: 2008年 34.5% → 2016年 30.4% (-4.1pt)
−「現在お金をかけているもの」〔23項目の反応値(%)の合計〕: 2008年 327pt → 2016年 362pt (+35pt)

■期待より現実 ~愛よりお金。確実に役に立つものを重視~

−「愛を信じる」: 2008年 83.9% → 2016年 80.5% (-3.4pt)
−「お金を信じる」: 2008年 78.6% → 2016年 81.8% (+3.2pt) 

■依存より自立 ~依存しないことで、お互いの幸せを確保~

−「休日はできるだけ家族と一緒に過ごしたいと思う」: 2008年 52.6% → 2016年 47.0% (-5.6pt)
−「夫婦はどんなことがあっても離婚しない方がよいと思う」: 2008年 32.9% → 2016年 24.3% (-8.6pt)

その他のトピックス

■「友達疲れ」が鮮明に

−「友人は多ければ多いほどよいと思う」: 1998年 57.2% → 2016年 24.4% (-32.8pt)
−「人づきあいは面倒くさいと思う」: 1998年 23.2% → 2016年 31.3% (+8.1pt)

■増やしたい時間は、趣味より睡眠

−増やしたい時間「睡眠時間」: 1996年 54.2% → 2016年 56.0% (+1.8pt)
−増やしたい時間「趣味にかける時間」: 1996年 62.2% → 2016年 55.2% (-7.0pt)

■買物スタイルは、お金の「節約」から ポイントの「獲得」へ

−「最近1年以内に、ディスカウントショップで買い物をした」: 1998年 43.3% → 2016年 35.4% (-7.9pt)
−「日常的に電子マネーを使っている」: 2006年 12.1% → 2016年 42.6% (+30.5pt)
−「企業のポイントサービスを、日常的に使っている」 : 2016年 57.2%

 

詳しくは下記PDFをご覧ください。

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