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概要
80代からプログラミングの勉強を始めた人。昭和のヒットソングをカラオケで歌う若者。年齢にとらわれず新しいことに挑戦したり、自分らしさを追求したりする人を目にする機会が、ここ最近やけに多い。そう感じているのはきっと、私たち生活総研だけではないと思います。
私たちはあるとき、そんなふうに肌で感じていた社会の変化が、ここ数年どころではなく30年という長期的なスパンで実際にデータ上に現れていたことを発見しました。そしてこの、生活者の意識や好み・価値観などについて、年齢による違いが小さくなる 現象を「消齢化」と命名し、調査・研究を行っています。
消齢化社会とは?生活者は、ビジネスは、どう変わる?本書では、30年に及ぶ膨大な生活者データをもとに分析した消齢化の背景や、この先日本で起きるであろう変化の仮説など、私たちの消齢化研究をご紹介します。各界の有識者に行ったインタビューも収録しています。
長いこと「高齢化社会」という言葉に悩まされてきた日本。しかし「消齢化社会」として捉えなおせば、きっと明るい兆しが見えてくる。私たちと一緒に、消齢化社会・日本の未来を考えてみませんか。
目次
※節は一部抜粋
第1章 消齢化の発見
・「生活定点」のグラフをよく見ると
・一部の分野で起きているだけ?
・「生活定点」だけの傾向?
第2章 消齢化の背景
・消齢化には「型」がある?
・上昇収束型/「できる」が増えた(能力の変化)
・下降収束型/「すべき」が減った(価値観の変化)
・中央収束型/「したい」が重なった(嗜好・関心の変化)
第3章 消齢化の未来
・この先も消齢化は続く?
・未来の「生活定点」の調査データを推計してみた
・「4つの領域」から考える「未来仮説」
第4章 有識者と考える「消齢化社会」
・「世代論」から、消齢化の背景を深掘りする
――大阪大学大学院 人間科学研究科 教授 吉川徹さん
・「描きたい」と「読みたい」が循環する、マンガのプラットフォームへ
――集英社『少年ジャンプ+』編集長 細野修平さん
・フラットな社会で広がる、マーケティングと地方社会の可能性
――日本経済新聞 編集委員 中村奈都子さん
・地域社会のキーパーソンは「ニュートラルな価値観の人」へ
――一般社団法人構想日本総括ディレクター(理事)、デジタル庁参与 伊藤伸さん
・消齢化が進む中で、愛されるブランドをつくるには
――株式会社 代表、クリエイティブディレクター 辻愛沙子さん
終章 発想転換のための8つのヒント
・デモグラを疑ってみよう
・次に〝消える〞ものに着目しよう
・新たな〝分岐軸〞を探してみよう
登録情報
サイズ:新書判
ページ数:224
料金:968円(税込)
著者:博報堂生活総合研究所
発行所:集英社インターナショナル
発行日:2023/08/07