「キャッシュレス社会」に賛成49% : 反対51% 賛否は真っ二つ。
男女で意見は正反対(男性は賛成、女性は反対が多数)。
今、お金にまつわる環境は、電子マネーや仮想通貨といった新しいお金の誕生や、個人が直接取引できるサービスの登場などで急速に変化しています。しかし、こうした環境変化に生活者がどう向き合っているのかを把握したものは、あまり見当たらないように思います。
そこで、博報堂生活総合研究所は全国 20~69歳の男女を対象に「お金に関する生活者意識調査」を実施しました。
調査結果からは、一様ではない生活者の価値観や、変化の波に乗って自らの行動をも変えようとする生活者の姿がみえてきました。
「お金に関する生活者意識調査」調査のポイント
【キャッシュレス社会への期待】
賛否が半々。男女で意見は正反対(男性は賛成、女性は反対が多数)
・紙幣や硬貨などの現金を使う必要がない「キャッシュレス社会」に将来「なった方がよい」という賛成派は48.6%、「ならない方がよい」という反対派は51.4%と、意見が真っ二つに分かれました。
・性別でみると、男女で意見は正反対。男性は賛成派(58.7%)、女性は反対派(61.5%)が多数となっています。
・賛成の理由では「現金を持たなくていい」「利便性が高い」「お得」、反対の理由では「浪費しそう」「お金の感覚が 麻痺しそう」「お金のありがたみがなくなりそう」がトップ3を占めます。
【お金の支払い方法の変化】
生活者の意識では、最近2~3年で「現金」払いが3割減少
・最近2~3年の支払い方法の変化について、「現金」払いが減っていると感じる人は3割(33.7%)。
・逆に、増えているものとしては 「クレジットカード」が最多で半数弱(43.7%)、次いで「電子マネー」が22.9%となりました。
【会計系サービスの利用状況/意向】
進む電子化。「ネットバンキング」は現在利用・今後意向とも4割
・会計系サービスについて、現在利用しているものは「ネットバンキング」が41.8%で最も多く、「紙の家計簿」(20.9%)、「表計算ソフトでの家計簿」(18.8%)がこれに続いています。
・今後利用したいものをみても、トップは「ネットバンキング」(38.1%)です。また、「ネットバンキング」「紙の 家計簿」以外のデジタル活用型の会計系サービスは今後意向が現在利用を5ポイント以上も上回っています。 今後もお金の電子化は進展していきそうです。
【個人間取引系サービスの利用経験/意向】
全サービスとも利用経験<利用意向。今後、伸長のきざし
・「個人間で所有物を売買するサービス」で利用経験(43.7%)より利用意向(58.1%)が大きく上回っています。
・「空きスペースを貸し借りするサービス」「特技・スキルを売買するサービス」など、他の個人間取引系サービスについても、すべての利用意向が利用経験よりも高く、今後、徐々に利用が伸びていきそうです。