来月の消費予報

生活者の消費動向をいち早くお伝えします

2020.05.27

6月の消費意欲指数

コロナ禍による外出自粛の反動などにより、消費意欲指数は6月としては過去5年で最高値

6月の消費意欲指数は47.9点。前月比+5.4ポイント、前年比+2.0ポイントと、ともに伸長しました。

消費意欲指数とは

モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。

カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加 前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。

6月のポイント

POINT

1

自粛の反動でコロナ禍に関連する消費にネガティブな回答が減少

  • 例年6月は大型連休後で消費意欲指数はあまり伸びませんが、今年は前月比・前年比とも伸び、6月としては過去5年で最高値となりました。特に、性別では女性、年代別では30代が前月・前年と比べ、高い伸びをみせています。
  • 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、コロナ禍に関連する消費にネガティブな回答が多いものの、前月からは減少(20年5月560件→20年6月417件)。特に、コロナ禍で「外出できない・自粛、買い物できない」(同5月219件→6月132件)「意欲・気持ちが低下する」(同5月127件→6月57件)という回答の減少が目立ちました。
  • 逆に、消費にポジティブな回答は増加(同5月72件→6月187件)。具体的な声としては、「自粛の反動で外出・買い物がしたい/できていない消費をしたい」(同5月44件→6月107件)などが増加。「6月は外出規制が緩和している頃」(同5月9件→6月40件)という期待感もみられます。
    6月は長引く自粛の反動や緩和への期待により、外出や買い物への意欲が例年以上に高まりそうです。

POINT

2

「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人も6月の最高値

  • 「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合も、前月比+8.8ポイントの31.3%で6月としての最高値を記録。
    「外食」「レジャー」「旅行」「理美容」「ファッション」など、外出関連を中心に全16カテゴリー中、前月比では10カテゴリー、前年比では7カテゴリーが20件以上増えています。

POINT

3

「収入・仕事減」「意欲減退が定着」といった抑制的な声もみられる

  • コロナ禍に関連する消費にネガティブな回答が減少する一方、「コロナで収入・仕事減」(5月51件→6月76件)、「コロナ禍の影響で消費意欲の減退が定着/消費しないことに慣れた/消費の必要がない」(5月14件→6月45件)などの意見が増加しています。
    仕事や収入面の不安、消費意欲減退の定着、といった抑制的な声にも今後注視が必要となりそうです。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

(サンプル画像)

2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。

調査概要

調査目的: 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。
調査地域: ①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県)
③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
調査方法: インターネット調査
調査時期: 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始)
調査対象: 20歳~69歳の男女
サンプル数: 1,500名(①~③の各地域500名)
※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付

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