STAGE1
タダ・ネイティブの町
現代の子どもたち「タダ・ネイティブ」に迫るインタビュー集
STAGE 1-5
好きな作者は、お金を出して応援したい。
パトロン志向のタダ・ネイティブ男子
Tくん(中2男子・東京都)
STATUS
・中1でスマホを持ち始めてから、基本は無料で好きなコンテンツを楽しむ
・一方、タダが当たり前だからこそ、お金の使い方に自分なりのポリシーを持つ
スマホを持ち始めて変わったことは何ですか?
“残るもの”にお金に使わなくなりました。例えば、ゲームソフトとか…。今はスマホのアプリでタダでゲームができますから。マンガもアプリで読みます。ほかにも音楽はYouTubeで聴いたり、タダでいろんなことをできるように工夫してます。 逆に、“残らないもの”にお金を使うようになりました。例えば、映画とか。映像も音も、迫力のある映画館で見た方が断然にいいですからね。
映画のほかにお金を使うようになった、“残らないもの“はありますか?
スマホゲームの消滅都市にはまってて、ゲームには課金しないけど、声優さんがトークをしたり、ゲーム音楽を演奏するライブには行きました。2日連続で行ったので、自分と親の分で18,000円使いました。
ゲームのライブ以外にお金を使おうと思うことはありますか?
マンガは、マンガアプリのcomicoで読んでますが、このアプリにはお金をかけてゲットした応援ポイントで作品を応援できるシステムがあります。応援ポイントが多いほど、作者にお金が回るんです。逆に、ポイントが少ないと、ランキングが下がって、作品が消えちゃうんです。作者から「しばらく休みます」ってコメントが出たりして、好きなマンガを見られないと僕もさみしい。だから、お気に入りは打ち切りにさせないために、お金を出して助けなきゃって思います。
タダが当たり前のなか、お金を出してまで作者を支えたいと思うのはどうしてですか?
何でもかんでも無料だと、やっぱり作者も大変だと思いますから。お金を出して応援するのは、マンガを描くという自分ができない、すごいことをしてくれている作者への礼儀だと思っています。それに、最近は舞台挨拶やマンガの作者コメントなど、作る人のことが見えやすく、身近になったことも関係していると思います。