「街の未来」の考え方
街のなかの「生活空間」と「人間関係」に起こり得る変化と、
そこから導き出される「4つのシナリオ」についてご説明します。
あける? しめる?
生活空間
あける
所有の無駄を省くために
生活に必要なモノや機能を
家の外で共有する。
しめる
移動の無駄を省くために
生活に必要なモノや機能を
家の中に集約する。
人間関係
あける
いざという時でも
不安なく暮らすために
他の人と助けあう。
しめる
気兼ねなく暮らすために
いろんなサービスやデバイスを
駆使して自分で何とかする。
4つのシナリオ
2本の対立軸と、4つの街
街における「空間」と「関係」それぞれを、「あけるか?しめるか?」
2本の対立軸を掛け合わせた時に4つの街が見えてきました。
生活空間を あける + 人間関係を あける
誰もが助けあえる
鍵のないまち
家の機能を街に分散・共有し、住民同士が不足を補い合って暮らす街。互助を街のシステムとして機能させるためには、誰かを助ける、誰かと協力すると自分も得をすることが必要です。実利による連帯が幸せを作る街です。
生活空間を あける + 人間関係を しめる
何事にも縛られない
住所のないまち
家の機能は街に分散しつつ、住民同士は互いに干渉せず、自由に行動する街。寝床ですら頻繁に変更するためには、それを支える洗練されたビジネスモデルと、快適なモビリティが必要となります。状況や気分に応じた、生活スタイルの自由な変化が幸せを作る街です。
生活空間を しめる + 人間関係を あける
誰とでもつながれる
壁のないまち
家にすべての機能を集約しつつ、外部の人びととも密接につながって暮らす街。高度な通信技術と物流ネットワークに支えられ、地理的な制約なく人々は結びつくことができます。ニーズや趣味が合う人と助け合い、喜びを分かちあうことが幸せを作る街です。
生活空間を しめる + 人間関係を しめる
好きなようにこだわれる
窓のないまち
家にすべての機能を集約し、住民同士は干渉しあいません。生産や輸送、生活介助まで、ドローンやロボットなどテクノロジーの果たす役割が大きくなります。それぞれの家庭と人に最適化された、気兼ねのない悠々自適さが幸せを作る街です。
書籍紹介
より詳細はこちらの書籍をご一読頂けますと幸いです。