来月の消費予報

生活者の消費動向をいち早くお伝えします

2021.10.26

11月の消費意欲指数

緊急事態宣言解除の影響もあり、11月の消費意欲指数は 緩やかに上昇。男性の意欲向上が目立つ

2021年11月の消費意欲指数は47.9点。前月比+1.8ptでやや増加し、前年比は-0.9ptの微減となりました。

消費意欲指数とは

モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。

カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加 前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。

11月のポイント

POINT

1

コロナ禍の制限緩和や不安軽減で、消費への消極的な意識がやわらぐ

  • 例年11月は、年末年始を控えて消費意欲指数の変動が少ない月ですが、今年は前月比+1.8ptとやや増加しました。また、前年比も-0.9ptの微減にとどまり、コロナ禍の反動で指数が過去5年の最高値となった前年11月に近い水準となっています。
  • コロナ禍に関連した回答をみると、消費にポジティブな回答は前月から3倍近くに増加(10月32件→11月90件)、ネガティブな回答は大幅に減少(10月211件→11月118件)し、コロナ禍が本格化した昨年4月以降、初めて両者の差が大きく縮まりました。具体的には、消費にポジティブな回答で「緊急事態宣言が明けたので (10月0件→11月44件) 」が多くあがったり、消費にネガティブな回答では「コロナ禍で外出、買物できない・自粛(10月94件→11月38件)」 「(コロナなど)病気が怖いので出かけたくない(10月68件→11月43件)」などが減っています。緊急事態宣言が明けたことや、コロナ禍の不安が減ってきたことで、消費への消極的な意識がやわらいでいるようです。
  • ただし、指数が大きくは上昇していないのは、「年末に向けて節約(10月8件→11月36件)」といった節約意識の影響も考えられます。

POINT

2

特に男性の消費意欲が向上し、カテゴリー別では「旅行」が前月比増

  • また、消費意欲指数を男女別にみると、前月比で男性は+3.6pt、女性±0.0ptと、男性は2ヵ月続いた減少傾向に歯止めがかかって大きく上昇し、女性は10月に高まった消費意欲指数を維持しています。
  • また、「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は26.9%で、前月比-0.9pt、前年比-0.4ptとともに微減していますが、前月比を男女別にみると、男性+1.2pt、女性-3.0ptで、消費意欲指数同様、男性が増加しています。さらにカテゴリー別の消費意向は、前月と比べて「旅行」が20件以上増えており、これは男性における増加が主(前月比+38件)で、11月は男性の消費意欲の高まりが期待できそうです。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

(サンプル画像)

2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。

調査概要

調査目的: 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。
調査地域: ①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県)
③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
調査方法: インターネット調査
調査時期: 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始)
調査対象: 20歳~69歳の男女
サンプル数: 1,500名(①~③の各地域500名)
※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付

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