インタビューから読む
未来の時間意識
生活者インタビュー
飯塚 政博さん
The Breakthrough Company GO
コピーライター / プランナー

26歳男性。大学在学中に、広告代理店の編集プロダクションにアルバイトとして参加。就活失敗、大学2留を経て、大学卒業後、広告・PRを数多く仕掛ける株式会社GOにインターンとしてジョイン。その一年後、正式にメンバーとして加入。ケンドリック・ラマー来日プロモーション「黒塗り広告」プランニングや朝日新聞社×左ききのエレン Powered by JINS」のプランニングなどを手がける。自身、ラッパーとしても活動している。

自分の中の空気がよどまないように、
場所を変えて仕事をする。

始業時間など、時間的な会社のルールはあるのですが、僕は帰りが遅くなることが嫌なので、ささっと会社を出て、その後、違う場所で仕事をしています。ご飯を食べる予定があれば、それを挟んでまた別の場所で仕事をしてから帰ります。同じところでずっと仕事していると、自分の中の空気がよどむ感じがして、自分の能力の問題も大いにありますがどうしても集中力を保つことができなくなってしまいます。

帰るときには、あえて最寄りの二つ手前の駅で降車して帰ることがあります。車が通らない一本道が自宅近くまで続いているので、約40分ほど歩きながら、好きなラジオや動画コンテンツを楽しむ時間に充てるためです。電車で見ることもできるのですが、それって鉄道会社の時間の中で動いていますよね。最寄り駅に着いたら、強制的に終了させられてしまう。であれば、二つ手前で降りて、僕の時間を好きなようにコントロールしながらコンテンツを見たい。

また、好きなコンテンツは、しっかりと味わいたいという気持ちがあるので、例えば、ニュース動画などは2倍速、3倍速で見て、とりあえず耳に入ったものを拾えればいいけれど、好きな芸人のラジオなどは絶対に飛ばさない。しゃべりの間などを含めてトータルで体感したいので、2時間みっちり聞きます。ただ情報を得たい場合と、コンテンツとしてインストールしたい場合で、接するスピードは分けていますね。

時間は、その場その場で合わせる。

誰かと予定を合わせて会うのは、結構心理的にしんどいので、それがどんな友だちであっても避けたい。スマホやSNSなどのコミュニケーションツールが発展して以降、時間は組み替えやすくなったのに、「なぜこの時間にこの人と会わなければいけないんだ」と思うようになってしまった・・・・・・。17時の待ち合わせに合わせるために、自分の時間軸に沿ってやっていたことを中断しなければならないといったことに、ストレスを感じてしまう。

だから、例えば、音楽のライブを見に行ったら、写真を撮ってSNSにあげておく。30分くらい経って、「私もいる」ってメッセージが届いて、「じゃあ会おうよ」という感じで人と会いますね。
RPG(ロールプレイングゲーム)みたいなもので、エンカウントしたら、そこから何かが始まるというか。行った先々で、その場、流れに合わせて誰かとしゃべる。タイミングが合えば、移動して会って、また話して、それが終わったらまたSNSをチェックします。
クラブなど多くの人が集まる場所って、特定の誰かがいてほしいと思って行くわけじゃない。結果的に誰かと話す機会にも恵まれるわけで、話が長引くこともあれば、パッとすぐ終わることもある。でも、偶然にでも会いたいなという気持ちはある。仮にそれが5分だけ喋っただけだったとしても、満たされます。

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