6月の消費意欲指数
ボーナスを期待する声が前年よりやや多く、金銭的不安は緩和
しかし、節約意識も根強く、消費行動につながるかは不透明

6月の消費意欲指数は47.5点で、前月比は+1.8ポイント。ボーナスによる金銭的余裕が生まれることを期待しての意欲アップですが、ゴールデンウィークに出費した反動で節約意識も高まっており、実際の消費行動につながるかは不透明です。
消費意欲指数とは
モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。
カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加
前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。
6月のポイント
POINT
1
ボーナス月で金銭的不安が緩和し、消費意欲指数は微増
1
- ボーナスがある6月消費意欲指数は前月比で+1.8ポイントと微増です。消費意欲の理由(自由回答)を見ると、「ボーナスがあるのでなんか買いたい」などボーナスに期待する声が前年同月より微増(15年6月38件→16年6月45件)。「金銭的に余裕がある」という声も前年同月よりやや増えています(15年6月55件→16年6月61件)。
- 一方、「金銭的な不安で節約する」声は、前月や前年同月より減少(15年6月180件→16年5月166件→16年6月131件)しており、金銭的な余裕が生まれることを期待して、消費意欲が僅かに上昇したようです。
POINT
2
ただし、節約意識も根強く、意欲が実際の消費につながるかは不透明
2
- 消費意欲指数が微増し、消費にポジティブな声も増える一方、「ゴールデンウィークに使いすぎたので、6月は出費を控える」といった声も目立ちます。5月までに出費した反動で節約する声は前年同月より増加(15年6月140件→16年6月174件)。ボーナスで金銭的に切迫していない状況とはいえ、ゴールデンウィークから立て続けに出費をすることには抵抗があるようです。
- このような節約意識が根強く、6月は、意欲があっても実際の消費行動につながるかは不透明です。
POINT
3
節約意識に男女差。男性は一段落し、女性は依然気を緩めず
3
- 性別で比べると、男性の方が消費意欲指数が伸び(前月比:男性+2.5ポイント、女性+1.0ポイント)、6月としては直近3年間で最高値となっています。自由回答では、「他の出費予定があるので我慢する」や「金銭的理由で節約する」という声が、男性は前月から減少(5月231件→6月218件)。
- 一方の女性はむしろ増えており(5月253件→6月264件)、男性がボーナスで少しほっとしていても、女性は依然として気を緩めていない様子がうかがえます。
(サンプル画像)
2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。
調査概要
調査目的: | 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。 |
---|---|
調査地域: |
①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県) ②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県) ③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県) |
調査方法: | インターネット調査 |
調査時期: | 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始) |
調査対象: | 20歳~69歳の男女 |
サンプル数: | 1,500名(①~③の各地域500名) ※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付 |