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2023.09.28

10月の消費意欲指数

秋らしい消費意欲と、物価高による引き締め意識が併存し 10月の消費意欲指数は、例年通り前月と同水準に

2023年10月の消費意欲指数は46.6点。前月比-0.6pt、前年比-0.4ptでともに横ばいとなりました。

消費意欲指数とは

モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。

カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加 前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。

10月のポイント

POINT

1

秋らしい意欲が高まる一方、物価高への懸念は前月・前年より大きくなる

  • 10月の消費意欲指数は、前月と同水準で推移することが多く、今年も前月比で-0.6pt、前年比でも-0.4ptとともに横ばいとなっています。
  • 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答(9月302件→10月322件)はやや増加し、ネガティブな回答(9月880件→10月888件)は横ばいとなりました。具体的にポジティブな回答では、「(秋物の服が欲しい、食欲の秋など)季節的な意欲向上(9月65件→10月113件)」が増加しています。ネガティブな回答では、「金銭的理由で節約・我慢(9月161件→10月201件)」「物価高・値上がり・円安(9月116件→10月173件)」が増え、「欲しいものがない・意欲がない(9月406件→10月369件)」は減っています。
  • 前年と比べると、消費にポジティブな回答(22年10月376件→23年10月322件)は減少し、ネガティブな回答(22年10月832件→23年10月888件)は増加しました。具体的にポジティブな回答では、「(季節もの以外で、買い物など)出費の予定・欲しいものがある(22年10月170件→23年10月143件)」が減少しています。ネガティブな回答では、「今後の出費予定のために我慢(22年10月88件→23年10月110件)」「物価高・値上がり・円安(22年10月121件→23年10月173件)」が増加しています。
  • 秋物などへの意欲は高まっているものの、物価高も影響して前年・前月よりさらに引き締め意識が強まっており、10月の消費意欲は例年同様に前月並みとなりそうです。

POINT

2

消費意向は、衣・食などのカテゴリーで前月比増、電化製品・食などで前年比減

  • 「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は25.7%で、前月比では+0.9ptとやや上昇し、前年比では-4.4ptと大きく低下しました。
  • 16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「外食」「ファッション」「食品」などの6カテゴリーが20件以上増加しました。前年比では「家電・AV」「食品」「パソコン・タブレット・周辺機器」などの5カテゴリーが20件以上減少しています。
  • 前月と比べると、衣や食など秋らしいカテゴリーでは消費意向が高まりそうですが、前年と比べると、電化製品や食などを中心に低下しそうです。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

(サンプル画像)

2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。

調査概要

調査目的: 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。
調査地域: ①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県)
③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
調査方法: インターネット調査
調査時期: 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始)
調査対象: 20歳~69歳の男女
サンプル数: 1,500名(①~③の各地域500名)
※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付

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