来月の消費予報

生活者の消費動向をいち早くお伝えします

2020.06.26

7月の消費意欲指数

消費意欲指数は、7月としては5年ぶりの50点台。今年の最高値も更新

7月の消費意欲指数は51.8点。前月比+3.9pt、前年比+3.2ptと、ともに大幅に上昇しています。

消費意欲指数とは

モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。

カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加 前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。

7月のポイント

POINT

1

消費意欲の高まりの背景に、外出自粛緩和や給付金支給があげられる

  • ボーナスシーズンである7月は、例年消費意欲指数が上昇する月ですが、50点を超えるのは5年ぶりで、7月としては14年以降で最高値となりました。消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、コロナ禍に関連する消費にネガティブな回答は、前月から大きく減少する一方(20年6月417件→20年7月290件)(以下、西暦略)、ポジティブな回答は増加(6月187件→7月216件)しており、両回答の差は縮んでいます。
  • ネガティブな理由では、「コロナで外出·買物がしたくてもできない」(6月132件→7月109件)、「コロナが怖いので出かけたくない/意欲がわかない」(6月103件→7月67件)などが減少しています。 一方、ポジティブな理由については、「自粛の反動で外出·買物がしたい/我慢していた消費をしたい」(6月107件→7月129件) が増加しています。
  • また、「給付金が入る」(6月25件→7月38件)や、前年ほどの件数ではないものの「ボーナスが入った·入る」(6月11件→7月40件)が増えるなど、金銭的余裕·改善も消費意欲の上昇に影響を与えそうです。

POINT

2

家の「内」「外」それぞれに対する充実意欲がみられる

  • 「特に買いたいモノ·利用したいサービスがある」人の割合は、32.9%(前月比+1.6pt、前年比+1.9pt)となりました。
    内訳をみると、前年比、前月比ともに20件以上増加しているのは、「家電·AV」「PC·タブレット」でした。前年比のみでは「ファッション」「外食」「理美容」「書籍·エンタメ」、前月比のみでは「旅行」が20件以上の増加となっています。
    自粛緩和による外での消費だけでなく、コロナ禍の懸念が続くなか、生活環境や在宅勤務など自宅内の充実をはかる消費への意欲も高まっています。

POINT

3

コロナ禍の長期化や経済不安から、消費に慎重な声も存在

  • コロナ禍に関連する消費にネガティブな回答が減少する一方、「感染不安による外出自粛」(6月39件→7月53件)、「節約·倹約したい/将来不安」 (6月55件→7月64件)などの意見は増加しています。
    自粛緩和や給付金支給の期待から消費意欲が高まりつつも、コロナ禍の長期化や経済面の不安感は拭えない様子が垣間見え、今後も注視の必要がありそうです。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

(サンプル画像)

2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。

調査概要

調査目的: 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。
調査地域: ①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県)
③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
調査方法: インターネット調査
調査時期: 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始)
調査対象: 20歳~69歳の男女
サンプル数: 1,500名(①~③の各地域500名)
※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付

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