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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • わが家の100大ニュース

    1981年に引き続き、1982年我が家のニュースを調査。'81年に比べ「よい年だった」が1割減少、'83年の見通しは'81年に行った'82年の見通しよりも楽観的。それぞれの家庭のニュースは、良いニュース65%、悪いニュース20%となった。総数1230件のわが家のニュースを「10の生活場面」に分類し、件数順に並べて生活場面ごとのベスト10を抽出。100のニュースを掲載している。

    1982/12/24
  • 「ほんの気持ちですが…。」

    贈答(ギフト)、特に中元・歳暮市場の動向を報告。贈り手の調査では、中元・歳暮の約8割が身内(血縁)間でのやりとりで、会社関係は1/4。贈り物ベスト5は「酒」「調味料」「のり・しいたけ」「洗剤・石けん」「食用油」、平均単価は中元4840円、歳暮5200円。もらい手調査では、誰にも贈れる商品、もらうことは少ないが感謝・感激が大きい商品、感謝されない商品が明らかになった。

    1982/12/10
  • 東京闇市図鑑

    深夜化する生活に店やサービスはどう対応するのか。夜の街が与える利便の質に視点を置き、考案した「午前0時に買える10品目の商品・サービスを指数化した闇市指数」で深夜の東京の発展状況を街別に調査。不便・我慢・便利・安心・活動ナイトまでの5段階に分類した。CVSが西に出店しているため東京の闇市指数は西高東低。闇市トップは池袋、最下位は上野・竹の塚。東京闇市マップ付き。

    1982/11/15
  • 定年震度

    定年を迎える世代に定年意識調査を実施。定年の暮らしを左右する「定年後の経済余裕度」「夫婦の円満度」「生きがいを表す充実度」「遊び能力の趣味度」「健康度」「自活能力を示す家事度」の6要素を軸に分析。6角形のチャート図で定年震度を測れる定年曼陀羅図を考案した。これによれば、男性より女性の方が定年震度が低いことが明らかになった。震度別にお薦めする定年旅行コース付き。

    1982/10/18
  • 第一回体育祭
    テーマ*跳べ!!秋空高く!

    高校生・教師の取材と調査を通じ、体育祭・運動会の現状と抱える問題を切り口として教育問題に迫る秀作。運動会はやはり秋に多く開催され、「つな引き」「障害物競走」「騎馬戦」が運動会の三種の神器。昔と変わらないようだが、「生徒の消極性・勇猛な種目の訴訟沙汰・運動会のマンネリ化」など様々な問題が現代の運動会に影を落としている。

    1982/09/30
  • シティイメージ

    街のイメージを明らかにするため、東京と大阪の街を女性に例えて調査を実施。東京のイメージは「背の高い色白女性」、大阪は「グラマーなトースト娘」。調査結果から大阪人は東京について明確なイメージを持っていることが明らかになった。また全国の街について、ご当地ソングに見る都市イメージ、三面記事が心に残した土地イメージ、都市のイメージ変貌作戦を紹介している。

    1982/09/14
  • 使途不明金

    家計調査の「その他の消費支出」にある「使途不明金=狭義のこづかい」に注目。家計支出に占める11%の使途不明金を追うため「こづかい調査」を実施した。男性のこづかいは、サラリーマンの必要経費が大半。女性は「服・美容代の外観を装う費用」「スポーツ・稽古・旅行など内面のリフレッシュ費用」と自分投資が目立つ。男女別外出時の詳細な支出項目と支出金額を報告している。

    1982/08/31
  • ヒトナミーバ

    日本社会特有の人並み(横並び)意識を研究。人並み意識は、「人並みの生活水準」から「人並みに個性的な生活を送りたい」へと進化していると分析し、現代の人並み生活を支えるビジネスを紹介。人並み度を探るため、東京・仙台・広島の320人を調査し、食・住・家庭行事を例に現代の人並み生活と意志を明らかにしている。同時に、人並み意識をくすぐる、ヒントも紹介。

    1982/08/09
  • 子供の放課後

    第二次ベビーブーム(団塊ジュニア)世代は、今や小学校3年生〜5年生。スニーカーミドルが育てた子供達の生活風景を探るため小学校4年生男女22人の子供にインタビュー調査を行なった。
    学校が終わると塾だって、おけいこだって、ぼくらの遊び場。昔、秘密の空き地。今、団地の中央広場。男はやっぱり全員集合。一週間の男子・女子別の放課後スケジュール表つき。"

    1982/07/15
  • わかば通り商店街のおかみさんたち 

    10号(スモールストア)の続編的な小売業特集。店を切り盛りする「おかみさん」に焦点を当てた。首都圏で様々な業を営むおかみさんの24時間を追い、生きがいや信条をつぶさに観察することで、手ざわりとぬくもりのコミュニケーションが健在であることを確認。とりわけ、ある税理士のおかみさん評にフリーキャッシュフロー型経営の原点を見る思いがする。

    1982/06/30
  • サラリーマン進路指導
    公立型か私立型か

    サラリーマンの生き方研究。会社(仕事)中心の生き方を「公立コース」、自分中心の生き方を「私立コース」とし、さらにそれぞれを内向き・外向きに分けることで4つのタイプに分類。管理職適齢期を迎えた新中年が、ポストレスという現実に直面した今、従来の会社中心主義にとらわれない「私立」併願の道もある、としている。上記4タイプに基づくサラリーマン7つのタイプも詳述。

    1982/06/15
  • 主婦の空巣タイム 

    「女房は昼間いったい何をしているのか」という亭主たちの素朴な、そして永遠の疑問にお答えしようという特集。子供が手離れしていない主婦も含めて、家事の工夫によって上手に自分の時間を捻出した彼女たちは、その使い道によって概ね4つのタイプに分類できた。時代の反映として、家外志向派が家内志向派に拮抗。家族第一主義のマイホームミセス達にイライラがつのり始めている。

    1982/05/31
  • <特集>カラス金(がね)

    この年、赤字国債の発行高は10兆円超、国鉄(現JR)の長期債務残高が18兆円、消費者金融の市場規模は推定6800億円。というわけで、「借金学」を大特集。質屋や月賦制度の変遷、先行するアメリカのカード事情を交えながら、国も企業も個人も借金経済の時代に突入したことを警鐘的に伝える。バブルが崩壊した現在(99年)、「借りすぎに注意しましょう」の見出しが身にしみるはず。

    1982/05/14
  • 流行ガラパコス

    人口3千人、かつての流人の島に夏ともなると連日1万人の若者が押し寄せて、島は原宿化するという、うわさの新島に取材して「流行の仕組み」を考えた。同時に全国25都市の流行現象を調査して、流行の地域差やライフサイクルを観察。人から人へ情報が伝達することで流行が発展していく様が、メンデル先生説くところの遺伝のメカニズムに酷似していることを実証した。

    1982/04/30
  • <特集>アンマリくん

    男女ともに増加するアンマリ族(=unmarried people)の特集。とくに新中年の不婚率(非婚率=独身者)が異常に高いことに注目、彼らの日常行動・意識に迫った。同世代の既婚者(子有り・子無し)との比較では、意外にも既婚・子供なしの人たちが一番自由奔放に生活をエンジョイしている、という結果も。「女はやっぱりクリスマスケーキ(24までが勝負)」なる反動的な珍説もこの年の産物。

    1982/04/16
  • 新中年 スニーカーミドル

    推移と展望82(現・調査年報)の紹介号。ベビーブーマーもこの年35歳。彼らを「新中年 スニーカーミドル」と命名してその行く末を考察した。「ポストレス」、「選択定年制」、「年金破綻」など厳しい未来を予測する一方、ヨーロッパ型の「大人の文化」の担い手となりうる潜在力にも注目。良くも悪くも、この世代が巨大であることの影響力をマーケティングの観点から展望している。

    1982/03/31
  • 在日外国人国際台所会議

    日本在住の外国人主婦27名を集めての「国際台所会議」。日本と母国の台所(事情)や食材、味つけの違い、あるいは帰国時には絶対持ち帰りたい日本の道具などが聞けて面白い。在日外国人が増加する中、外国人主婦の食事情という一側面にスポットを当てることで、日本企業の海外市場進出や国内市場への再アプローチのためのヒントが窺える。

    1982/03/12
  • 主婦の「メディア自立」

    主婦とメディア(4大媒体を中心)の関係を生活総研的に探った。とくに、主婦がパートなどで働きに出ることでメディア接触が減るのは当然として、接触態度も習慣的接触から選択的接触へと変化していることがわかる。またクチコミの力も侮りがたく、当時ヒットのナメネコを主婦が知ったのも5割はクチコミだった。今後、主婦のメディア自立と多様化が起こることを予測している。

    1982/02/26
  • <特集>アソビング・パワー

    日本の社会にいま欠けているもの=ゆとりと遊戯、との視点に立って「アソビング・パワーのすすめ」を特集。通商国家がピークを極めた時に陥る危険性=柔軟性の喪失と硬直化(高坂正堯氏)を回避するためのヒントとして、実例に学ぶ「実践アソビ語」や世の中的なアソビングへの兆しを紹介、併せてマーケティング(商品開発)への応用をサジェストしている。

    1982/02/09
  • ‘82 コトシノキーワード

    新年号は今年のキーワード特集。国の行革に対する「家革」、無店舗販売の隆盛を予見した「店舗レス」、新登場の500円硬貨がもたらすであろう「500円マーケット」、新進気鋭のファッションデザイナー「ゴルチェ」、中年にさしかかったベビーブーマー達の新ワード「スニーカーミドル」等々、兆しをとらえトレンドを予測する82個のキーワードを収録した。

    1982/01/25