生活総研刊行物
概要
新型コロナウイルスの感染拡大は、世界のありようを大きく変えてしまいました。しかも、未だ終息の気配は見えず、未来を考える前提は日々刻々と変化しています。そこで今回、我々は不確定性の高い環境下での予測手法であるシナリオプラニングを調査研究に取り入れました。このアプローチは単一の未来を予測するのではなく、「信頼」の未来に大きなインパクトを与える2つの要素を掛け合わせて、可能性のある4つのシナリオを描き出すというものです。
今回、私たちが研究テーマに選んだのは、社会や人間関係を成立させる基盤である「信頼」です。人口減少や生活者が「個」に向かう流れ、そして情報の氾濫は日本社会の大事な基盤である「信頼」を大きく変えようとしています。この変化は、人と人のつながりを変え、お互いをわかりあうプロセスを変質させそうです。その先にある未来は、ある人には「出会いや発見」に満ち、ある人には「疑心と不信」に満ちているかもしれません。ただ、一つ言えそうなのは、これからの「信頼」とは、人と人の間に自然に生まれるものではなく、生活者自らが能動的に生み出すものになるということです。
はたして10年後、あなたは誰と、どんな信頼関係を結んでいるでしょうか?
目次
「信頼」の危機 -「疑心社会」という未来リスク-
あけるか?しめるか? -「信頼」の2つの分岐点-
4つの信頼 -2030年の生活展望-
付帯資料
・「信頼」基礎調査
・「信頼」写真調査
・「信頼」文章完成法
登録情報
サイズ:A4判
ページ数:112
料金:2,750円(税抜2,500円)
著者:博報堂生活総合研究所
発行所:株式会社博報堂
発行日:2021/03/05