“2026年 生活気分”
・来年の景気予想「悪くなる」は45.2%で、過去11年間の最大値に
・来年お金をかけたいもの1位は「ふだんの食事」で、前回3位から浮上
博報堂生活総合研究所は、2015年から毎年秋に、翌年の景況感などについて全国の20~69歳男女3,900人に予想してもらう調査を実施しています。このたび最新の調査を加え、“2026年 生活気分”としてまとめました。※10月2-6日に調査(詳細はPDFのp.9)
今回の結果では、前回に続き来年の景気が「悪くなる」は増加し、「良くなる」はやや減少しました。また、「来年お金をかけたいもの」として「ふだんの食事」が1位になっていますが、「今年お金をかけたもの」のスコアと比較すると-16.0ptとなっており、食品をはじめとした物価高騰の影響を受けつつも、そのなかで楽しみを見出そうとする生活者の姿勢がうかがえます。その一方で、来年は家計をより冷静に見直し、貯金など将来への備えに目を向ける側面も強まりそうです。
“2026年 生活気分”調査結果のポイント
●来年の「世の中の景気」予想は、「悪くなる」が45.2%と、前回(37.7%)より+7.5ptと増加し、2015年の調査開始以降の過去最大値となりました。また、「良くなる」(9.3%)は前回(10.8%)より-1.5ptとやや減少し、「変わらない」(45.5%)は前回(51.5%)より
-6.0ptと減少しています。
年代別でみると年代が上がるにつれて「悪くなる」のスコアが高くなっています(20代:37.4%→60代:49.5%)。
●来年の景気予想の理由(自由回答)を集計すると、「悪くなる」と思う理由では「物価上昇の継続・加速」(55.0%)、「良くなる」と思う理由では「希望的観測」(23.5%)がトップとなりました。いずれも女性を中心に高いスコアとなっており、前回に引き続き景気の好転に期待する一方、物価の上昇がそれ以上に重くのしかかり、来年の景気を悲観的に考える生活者が多いようです。

●「来年お金をかけたいもの(全25項目)」の上位は、「ふだんの食事」(23.1%)、「旅行」(22.5%)、「貯金」(19.0%)で、前回3位だった「ふだんの食事」が1位に浮上しました。
●1位の「ふだんの食事」は来年の意向が23.1%に対し、「今年お金をかけた」が39.1%で、来年の方が-16.0ptと下回っています。物価高の影響が広がるなか、来年も食という身近な分野で支出を抑制しながら、工夫して楽しんでもいきたいという、生活者の両方の気分がうかがえます。
●3位「貯金」は「今年お金をかけた」を来年の意向が上回り、その差分は+4.2ptです。ほかにも、9位「老後の暮らしの準備」(来年8.4%、今年6.1%、差+2.3pt)で今年より来年が高く、長期的なお金の使い方や将来への備えに目を向ける姿勢も感じられます。
詳しくは、以下のPDFをご覧ください。