3月の消費意欲指数
3月としては過去最低値を記録。増税以降、年度の節目でも消費意欲が伸びなくなった3月
3月の消費意欲指数は45.9点。前月比は+2.6ポイントですが、前年同期比は-0.4ポイントとなっています。2014年4月からの消費税増税や物価上昇などの影響が根強く残っていた前年をさらに下回り、3月としては調査開始(2012年5月)以来、最低値となっています。
消費意欲指数とは
モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。
カテゴリー別 消費動向
前月比/前年比で20人以上増加
前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。
3月のポイント
POINT
1
年度の節目・季節の変わり目でも、消費意欲が伸びなくなった3月
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- 例年3月は、年度の節目・季節の変わり目を理由に、春物衣料の購入や新生活の準備などで消費意欲が高まりやすい月でした。しかし、2014年4月の増税以降、3月になっても消費意欲が伸びづらくなった構造の変化が見られます。
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3月の消費意欲指数を時系列で比較すると、【増税前】は50点を超えて前月比も+5ポイント以上伸びていましたが、【増税後】は40点台中盤で前月比も+2ポイント程度と低調になっているのがわかります。
【増税前】13年3月 50.3点 (前月比+5.1pt)/ 14年3月 53.8点 (前月比+5.2pt)
【増税後】15年3月 46.3点 (前月比+2.0pt)/ 16年3月 45.9点 (前月比+2.6pt)
POINT
2
3月は「不可避な出費が多いので節約する」時期へと変化
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- 消費意欲指数の理由(自由回答)を見ると、「子どもの学費が必要」、「4,5月に税金の支払いがある」など、3月は不可避な出費が多いので節約する人が増えています(15年149件→16年165件)。
- 一方、「春物衣料を買う」など季節的な消費を考えている人は減少(15年61件→16年32件)。年度の節目だからこそ発生する出費を考慮し、3月は節約する時期と捉えている生活者の意識が伺えます。
POINT
3
「経済的理由で出費を抑える」という声も前月より増加
3
- また、「家計が厳しい」や「今後の収入が不安」など経済的理由を挙げる人も前月から大幅に増加(16年2月193件→16年3月271件)。
- 新年早々、中国株や金融株の暴落など、経済に暗い影を落とす報道が相次いだことも起因していると考えられ、4月以降の消費意欲への影響も懸念されます。
(サンプル画像)
2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。
調査概要
調査目的: | 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。 |
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調査地域: |
①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県) ②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県) ③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県) |
調査方法: | インターネット調査 |
調査時期: | 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始) |
調査対象: | 20歳~69歳の男女 |
サンプル数: | 1,500名(①~③の各地域500名) ※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付 |