“2023年 ヒット予想” 生活者が選んだのは、ポストコロナ生活を楽しむための手頃で身近な商品・サービス。
キーワードは【攻めの安近短】

博報堂生活総合研究所は、このたび、生活者が選ぶ“2023年 ヒット予想”をまとめました。
今年、世の中で注目されたと思われる商品やサービス、コンテンツなどを生活者に提示し、「2023年以降、ヒットしそう/話題になりそう」と思うかを調査。本レポートは、「そう思う」「ややそう思う」という予想の強弱を反映するよう結果をポイント化したランキングと、ヒット予想の理由を分析しまとめたものです。(調査詳細はニュース・リリース資料の4ページを参照)

“2023年 ヒット予想” のキーワードは【攻めの安近短】です。
新型コロナウイルス感染拡大は2022年も継続し、流行と沈静が現在第7波まで繰り返されてきましたが、9月以後は感染者数も減少傾向にあります。感染再拡大の懸念は消えないものの、インバウンドの解禁や国内の観光支援策も話題になり、生活者はいよいよコロナ禍の収束と新しい生活への期待を高めています。
物価高騰という新たな生活課題も浮上しているものの、調査結果からは生活者が生活を守りつつ、楽しみ攻める意識も併せ持っていることがみえてきます。ヒット予想の上位をみると、まずは「安 (安価や安心)」「近 (近場、身近にあるもの)」「短 (短時間・手軽に情報や成果を得やすいもの)」から、自ら関わり、試し、体験していきたいという積極的な姿勢や思いがうかがえます。本リリースでは、【攻めの安近短】を4分野からご紹介していきます。

なお、“2022年 ヒット実感”(今年ヒットした/話題になったと思うもの)についても調査しています(ニュース・リリース資料の4ページ参照)。
1位は「睡眠の質を高める乳酸菌飲料」。 2位は「有料動画配信サービス」、3位は「ショート動画」、4位は「黙食」などとなっています。
コロナ禍の生活をサポートするサービスや行動が目立つなか、ヒットした映画、アニメなどのコンテンツもランクインしています。

ランキング分析による【攻めの安近短】の4分野

攻めの「安 (安価)」

昨今の物価高騰を受け、節約したいとの理由で「フードロス削減」(3位)、「節電グッズ」(5位)を挙げる人が多くみられました。単に安くするだけでなく、同時に社会問題解決にも目配りができるという点で、攻めの「安(安価)」という姿勢が感じられます。
「EV(電気自動車)」(9位)も環境への配慮だけでなく、ガソリン価格の高騰の影響や、低価格化による普及への期待がみられます。「300円以上の商品も豊富な100円ショップ」(10位)には、物価高騰のなかで、低価格・高品質な商品への評価と期待を感じているようです。

攻めの「安 (安心)」

「オンライン診療」(4位)は便利でまだまだ広がるとの期待があります。「若年層の投資教育」(11位)、「認知症保険」(28位)は人生100年時代への備えとして、 「アプリ婚」(28位)は出会いの機会や相性への不安を回避する手段として、新しい安心のよりどころを模索する姿勢といえます。「サービスロボット」(12位)、「男性も日傘」(16位)、「空調服」(18位)も、人手不足や気候、美容への不安に対し、新しい対処や習慣による攻めの姿勢としてとらえられます。

攻めの「近 (近場、身近)」

1位は「国内旅行」。「ジブリパーク」(12位)、「ディズニーシー・ファンタジースプリングス」(18位)、 「ウォーキング・アプリ」(17位)など、“まず近場から”の積極的な行動を感じさせる項目が上位に入りました。
「有料動画配信サービス」(2位)、「eスポーツ」(5位)、「メタバース」(15位)も、近い=自宅や手元で楽しめるデジタル/ネット領域の項目です。

攻めの「短 (短時間、手軽)」

動画大手の参入もあり「ショート動画」(8位)への期待が高まっています。「倍速視聴」(28位)、「TVer」(18位)など時間効率を高める項目も上位に。「バラエティ自販機/無人販売所」(23位)、「冷凍食品専門店」(26位)、「カプセル・トイ」(28位)など、手軽に驚きや美味しさを味わえる商品・サービスも上位に入りました。いずれも従来の生活スタイルを変えるような攻めの「短」に生活者が注目しているようです。

詳しくはこちらのPDFをご覧ください。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

この記事をシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
ニュースリリース

“2025年 生活気分”
来年の景気予想「良くなる」は10.8%で、過去6年間の最低値
来年お金をかけたいのは ①旅行 ②貯金。攻めと守りの両構えに

2024.11.21
ニュースリリース

「生活定点1992-2024」の最新結果を発表
コロナ禍前後の2018年-2024年における変化に着目

2024.10.17
ニュースリリース

「生活DX定点」第一回調査の結果を発表 ~情報取得や少額決済では、デジタル比率が過半に~

2024.09.05
ニュースリリース

「若者調査」30年変化の結果を発表~親子/交友/働き/学び/環境などで大きな変化~

2024.07.03
ニュースリリース

日本・中国・アセアンの8か国調査 第2回 「グローバル定点2024」 結果発表

2024.06.07
ニュースリリース

「ひとり意識・行動調査 1993/2023」 30年変化の結果を発表。
2023年 「ひとりでいる方が好き」な人は56.3%。1993年からは+12.8pt増加して過半数に

2023.12.05
ニュースリリース

“2024年 生活気分”
来年の景気予想 「悪くなる」は36.2%で、「良くなる」の2倍以上に
来年お金をかけたいのは ①旅行 ②貯金 ③ふだんの食事

2023.11.21
ニュースリリース

“2024年 ヒット予想” 生活者が選んだのは、コロナ禍を経て進化したリアル体験を提供してくれるモノ・コト。
キーワードは【新・手ざわり感】

2023.10.26
ニュースリリース

日本・中国・アセアンにおける初の8か国調査「グローバル定点2023」 結果発表(第二弾) 

2023.05.24
ニュースリリース

日本・中国・アセアンにおける初の8か国調査「グローバル定点2023」 結果発表

2023.05.10
ニュースリリース

“2023年 生活気分”
2023年の景気予想は「悪くなる」が過去最高を更新
2023年は「旅行」「貯金」「外食」にお金をかけたい

2022.11.24
ニュースリリース

「生活定点1992-2022」 最新調査結果を発表
社会や慣習に縛られず、自律に向かう生活者

2022.10.11

もっと読み込む

その他の研究をキーワードから探す