“2025年 生活気分”
来年の景気予想「良くなる」は10.8%で、過去6年間の最低値
来年お金をかけたいのは ①旅行 ②貯金。攻めと守りの両構えに
博報堂生活総合研究所は、2015年から毎年秋に、翌年の景況感などについて全国の20~69歳男女3,900人に予想してもらう調査を実施しています。このたび最新の調査を加え、“2025年 生活気分”としてまとめました。※10月1~4日に調査(詳細はPDFのP7)
今回の結果では、今年の景気実感としては改善をみせていましたが、来年の景気予想は「良くなる」が10.8%で、過去6年間の最低値となりました。また、来年お金をかけたいものとして「旅行」「貯金」が上位になりました。「旅行」への意欲が高まっている一方、物価上昇の影響から家計を守ろうとする意識も強く、消費と貯金のメリハリをつけようとする生活者の姿がみえてきました。
“2025年 生活気分”調査結果のポイント
●来年の景気予想は、「良くなる」が10.8%で、前回(14.7%)から減少(-3.9pt)し、過去6年間の最低値となりました。また、「悪くなる」(37.7%)は前回(36.2%)より+1.5ptと微増し、「変わらない」(51.5%)は前回(49.1%)より+2.4ptで増加しています。
●来年の景気予想の理由(自由回答)を集計すると、「悪くなる」と思う理由では「物価上 昇の継続・加速」(40.6%)、「景気低迷の継続」(18.2%)、「新政権・新政策」(13.1%)が上位となりました。一方、「良くなる」と思う理由の上位は「希望的観測」(26.5%)、「新政権・新政策」(15.4%)、「消費・経済活性化」(9.5%)でした。
●「来年お金をかけたいもの(全25項目)」の上位は、「旅行」(25.5%)、「貯金」(19.3%)、「ふだんの食事」(19.2%)で、昨年と同じ項目がランクインしています。上位2項目は「今年お金をかけた」を上回り、その差分は「貯金」で+6.5pt、「旅行」で+1.7ptです。ほかにも、6位「株など投資」(今年12.5%、来年13.6%、差+1.1pt)で今年の実態より来年の意向が高くなっています。
●一方、3位「ふだんの食事」(今年30.4%、来年19.2%、差ー11.2pt)、 4位「外食」(今年26.6%、来年18.2%、差ー8.4pt)は上位にランクインしたものの、今年の実態より来年の意向が低くなっています。
●食など身近な支出を抑えて貯金へ回したいと考える一方で、旅行への意向は高まっており、攻めと守りの両方を意識したお金の使い方が鮮明になってきています。
●「来年始めたいことがある」人は26.9%と前回(28.1%)から微減し、「来年やめたいことがある」人は18.7%で前回からほぼ横ばいです。
●「始めたいこと」では、「運動・体操・筋トレ」(29.7%)がトップで、「投資・資産運用」(24.1%)、「貯蓄」(23.1%)と続きます。
●一方、「やめたいこと」は「無理しての人付き合い」(30.8%)、「無駄遣い・衝動買い」(28.8%)、「食べ過ぎ・飲み過ぎ」(26.3%)が上位に。来年は、体力づくりや投資、資産運用を始めつつ、無理や無駄を減らしていきたい意識がみられます。
●「やめたいこと」では性別でスコアに差があるものも多く、男性では「喫煙」(16.4%、女性との差分+10.1pt)、女性では「無理しての人付き合い」(37.9%、男性との差分+14.1pt)がそれぞれ高めとなっています。
詳しくは、以下のPDFをご覧ください。