6月の消費意欲指数
コロナ禍の長期化と感染者増が影響し、 消費意欲指数は6月として過去10年の最低値に
2021年6月の消費意欲指数は45.2点。前月比-2.4pt、前年比-2.6ptと、ともに低下しました。
消費意欲指数とは
モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。
カテゴリー別 消費動向
前月比/前年比で20人以上増加
前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。
6月のポイント
POINT
1
コロナ禍の長期化と感染者増も重なり、消費意欲指数は前月から低下
1
- 例年6月は、大型連休と夏休みの狭間で消費意欲指数が低下する月ですが、今年は前月比・前年比ともに低下し、6月として過去10年の最低値となりました。
- 消費意欲指数の理由(OA)を前月と比べると、連休や季節催事が少ない6月らしく「季節柄の出費や意欲向上(21年5月129件→21年6月59件)」が大きく減っているのに加え、「自粛要請/緊急事態宣言のため(5月91件→6月123件)」など、コロナ禍に関する消費にネガティブな回答が増加しています。
- 感染者数増加に伴う緊急事態宣言の延長や地域拡大などが、前月からの消費意欲の低下を大きくしているようです。
POINT
2
自粛の反動による消費が一巡し、前年比でも消費意欲減退
2
- 前年6月は自粛の反動による消費意欲の高まりで、指数は過去5年の最高値でしたが、今年はその反動も落ち着いたようです。消費意欲指数の理由を前年と比較すると、「反動で買い物や外出したい(20年6月80件→21年6月21件)」や「(コロナで)我慢しているので消費したい(20年6月51件→21年6月5件)」は前年から大きく減少しています。さらに、「コロナの状況が緩和・収束しそう(20年6月40件→21年6月8件)」といった、コロナ収束に期待する回答も減っています。
- コロナ禍が1年以上に長期化し、自粛の反動による消費が一巡したうえに、コロナ収束への期待も持てず、例年以上に消費意欲が落ち込んでいることがうかがえます。
POINT
3
消費意向は外出関連カテゴリーで前年比減も、必要度の高いものは健在
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- 「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.7%で、前月比+0.6ptと横ばい、前年比は-3.5ptと低下しましたが、6月としては過去5年で前年に次ぐ高さです。カテゴリー別の消費意向では、前年と比べて「外食」「理美容」「旅行」「レジャー」など外出関連のカテゴリーが20件以上減少していますが、前月と比べると「日用品」「理美容」は20件以上増えています。続く自粛生活で外向きの消費は減っていますが、日常生活で必要度の高いカテゴリーへの消費意向は健在のようです。
ニュース・リリース資料
PDFを読む(サンプル画像)
2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。
調査概要
調査目的: | 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。 |
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調査地域: |
①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県) ②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県) ③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県) |
調査方法: | インターネット調査 |
調査時期: | 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始) |
調査対象: | 20歳~69歳の男女 |
サンプル数: | 1,500名(①~③の各地域500名) ※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付 |