来月の消費予報

生活者の消費動向をいち早くお伝えします

2022.06.28

7月の消費意欲指数

ボーナス期の気運に物価上昇が水をさし、 消費意欲指数は7月として過去5年の最低値に。

7月の消費意欲指数は48.5点。前月比は+2.0ptの上昇、前年比は-0.4ptの微減となりました。

消費意欲指数とは

モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。

カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加 前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。

7月のポイント

POINT

1

コロナ禍の影響は薄れるも、物価上昇で消費意欲指数は伸び悩む

  • 例年7月はボーナスシーズンで消費意欲が大きく上昇する月ですが、今年は前月から+2.0ptの上昇にとどまり、前年比では-0.4ptの微減で、7月としては過去5年で最も低い数値となりました。
  • 消費意欲指数の理由(OA)をみると、前月比では消費にポジティブな回答は増加し(6月337件→7月396件)、ネガティブな回答は減少しました(6月899件→7月819件)。具体的にポジティブな回答では、「(夏休みや夏服を買いたいなど)季節的な意欲向上(6月70件→7月94件)」「(ボーナスなどで)金銭的に余裕がある(6月42件→7月71件)」が増え、ネガティブな回答では「今後の出費予定のために我慢(6月166件→7月100件)」が減り、ボーナスや夏休みを控えた7月らしい結果となりました。
  • また、前年比では、消費にポジティブな回答はほぼ同数(21年7月380件→22年7月396件)、ネガティブな回答は減少(21年7月905件→22年7月819件)しました。具体的に消費にネガティブな回答では、「コロナで外出自粛(21年7月74件→22年7月7件)」など、コロナ禍に関する回答(21年7月157件→22年7月19件)や、「金銭的な理由で節約(21年7月220件→22年7月160件)」は大きく減りました。しかし、「値上がり/物価高」は前月比・前年比ともに大幅に増加しています(21年7月1件/22年6月60件→7月113件)。コロナ禍の消費意欲への影響は薄らぐも、物価上昇がボーナス期で高まるはずの消費意欲に水をさすことになりそうです。

POINT

2

消費意向は「旅行」のみ前年比・前月比増で、日常生活関連は前年比減

  • 「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.7%で、前月比は±0.0ptの横ばい、前年比は-1.2ptの低下となっており、消費意欲指数同様、7月として過去5年の最低値となりました。
  • カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「旅行」が20件以上増加し、「食品」が20件以上減少しています。前年比では、「旅行」が20件以上増加するも、「ファッション」「食品」「日用品」「化粧品」「飲料」「書籍・エンタメ」「家電・AV」「車・バイク」など16カテゴリー中8カテゴリーが20件以上減少しています。
  • 夏休みを前に「旅行」への意向は高まるも、物価上昇の影響からか日常生活関連の消費意向は高まりにくくなりそうです。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

(サンプル画像)

2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。

調査概要

調査目的: 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。
調査地域: ①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県)
③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
調査方法: インターネット調査
調査時期: 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始)
調査対象: 20歳~69歳の男女
サンプル数: 1,500名(①~③の各地域500名)
※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付

この記事をシェアする

このエントリーをはてなブックマークに追加
11月消費予報

46.2

前月比前年比

+1.8

-1.2

来月の消費予報

「冬支度消費」の意欲は高まるも、年末年始に備えた節約意識や物価上昇の影響で、11月の消費意欲は例年を下回る

2024.10.30
10月消費予報

44.4

前月比前年比

-1.4

-2.1

来月の消費予報

10月の消費意欲指数は、節約意識により過去5年の同月最低値に。「食品」など秋らしいカテゴリーのみ、前月から消費意向高まる

2024.09.30
9月消費予報

45.8

前月比前年比

-1.5

-1.4

来月の消費予報

夏休みの反動や物価高の影響で、9月の消費意欲指数は前月比減。 「旅行」「飲料」など幅広いカテゴリーで意向が高まらず

2024.08.29
8月消費予報

47.3

前月比前年比

+0.9

-3.3

来月の消費予報

猛暑の影響もあり、8月の消費意欲指数は過去5年の同月最低値。消費意向は「旅行」が前月比増も、多くのカテゴリーで前年比減

2024.07.30
7月消費予報

46.5

前月比前年比

+3.1

-0.6

来月の消費予報

夏休み、ボーナス期特有の意欲は高まるも、物価高の影響で 7月の消費意欲指数は、過去5年の同月最低値に

2024.06.28
6月消費予報

43.4

前月比前年比

-3.6

-2.9

来月の消費予報

大型連休明けと物価高の影響により、6月の消費意欲指数は、過去5年の同月最低値に

2024.05.30
5月消費予報

47.0

前月比前年比

-0.8

-0.6

来月の消費予報

5月の消費意欲指数は、前月から微減。大型連休への意欲はみられるも、物価高の影響は3カ月連続増

2024.04.26
4月消費予報

47.8

前月比前年比

+1.3

+0.1

来月の消費予報

4月の消費意欲指数は、春らしい意欲の向上で前月比増。​ 新生活準備や食関連で意向が高まる​

2024.03.27
3月消費予報

46.5

前月比前年比

+4.2

-0.8

来月の消費予報

3月の消費意欲指数は、新生活や旅行への意欲向上で前月比増。外出関連や飲食カテゴリー中心に高い意向

2024.02.28
2月消費予報

42.3

前月比前年比

-7.0

-2.3

来月の消費予報

2月の消費意欲指数は、物価高の影響が和らぐも 例年通り年末年始の反動で前月比大幅減

2024.01.30
1月消費予報

49.3

前月比前年比

-6.0

+1.4

来月の消費予報

1月の消費意欲指数は、例年通り前月比大幅減。年末のイベントを終え、「食」を中心に多くのカテゴリーで意欲低下

2023.12.25
12月消費予報

55.3

前月比前年比

+7.9

+0.9

来月の消費予報

12月の消費意欲指数は、今年の最高値に。年末年始に向けて、食を中心に幅広いカテゴリーで意欲高まる

2023.11.28