5月の消費意欲指数
5月の消費意欲指数は、前月比・前年比ともにやや低下。コロナ禍の影響は和らぐものの、物価高が新たな懸念要因に
5月の消費意欲指数は46.8点。前月比-1.2ptの低下、前年比では-0.8ptの微減となりました。
消費意欲指数とは
モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。
カテゴリー別 消費動向
前月比/前年比で20人以上増加
前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。
5月のポイント
POINT
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大型連休に向けての消費意欲の高まりに、物価高が水を差す結果に
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- 5月は大型連休があり、4月から消費意欲指数がやや上昇することが多い月ですが、今年は前月比-1.2ptの低下、前年と比べても-0.8ptの微減で、5月としては過去5年間で2番目に低い水準です。
- 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて消費にポジティブな回答、ネガティブな回答とも大きな変化はありませんでした(ポジティブ:4月396件→5月389件、ネガティブ:4月842件→5月857件)。具体的にポジティブな回答では、5月特有の「大型連休がある(4月4件→5月88件)」や「旅行の予定がある/行きたい(4月13件→5月37件)」は増えましたが、3-4月に高い意欲を示した「新生活の準備(4月51件→5月6件)」や「春物の購入(4月43件→5月12件)」は落ち着きを見せています。
- 一方、ネガティブな回答では、「コロナ禍で外出自粛」などコロナ禍に関連する回答(4月99件→5月67件)は減っているものの、「物価上昇/値上げラッシュ(4月53件→5月106件)」が2倍に増加しています。
- 前年と比べても、前月比と同様の傾向を示しており、コロナ禍に関するネガティブな回答は大きく減少していますが(21年5月200件→22年5月67件)、「物価上昇/値上げラッシュ(21年5月13件→22年5月106件)」が急浮上しています。
- コロナ禍の影響は落ち着いてきたようですが、新たに物価高への懸念が消費意欲にマイナスの影響を与えはじめていることがうかがえます。
POINT
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消費意向は「旅行」が前年比増も、様々なカテゴリーで前月比減
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- 「特に買いたいモノ・利用したいカテゴリーがある」人は27.5%で、前月比±0.0pt、前年比+0.4ptと、いずれも横ばいとなっています。カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では16カテゴリー中「ファッション」「インテリア用品」「化粧品」「理美容」「家電・AV」の5カテゴリーで20件以上減少しています。一方、前年比では「旅行」が20件以上増え、「パソコン・タブレット・周辺機器」が20件以上減少しています。
- コロナ禍の影響の和らぎと大型連休により「旅行」は伸びていますが、それ以外のカテゴリーの消費意欲は伸び悩みそうです。
ニュース・リリース資料
PDFを読む(サンプル画像)
2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。
調査概要
調査目的: | 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。 |
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調査地域: |
①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県) ②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県) ③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県) |
調査方法: | インターネット調査 |
調査時期: | 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始) |
調査対象: | 20歳~69歳の男女 |
サンプル数: | 1,500名(①~③の各地域500名) ※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付 |