博報堂生活総合研究所 サマーセミナー2018 家族30年変化 家族はいま、プロジェクトへ。 博報堂生活総合研究所 サマーセミナー2018 家族30年変化 家族はいま、プロジェクトへ。

潮流4 夫と妻

夫婦のツートップ化

夫婦は長らく夫の権力が強い状況でしたが、ここ30年で妻が劇的に力をつけました。夫もそれを望んで受け入れてきたようです。そして今、家族は対等な2人のトップによって運営されるものになっています。

4-1力をつける妻

家庭内での発言権や総合的決定権で、妻の力が調査回ごとに強くなり、2018年では夫・妻がほぼ同等になっています。妻側に力がシフトする背景には、夫の収入低下と妻の収入上昇、妻の高学歴化、妻のほうが配偶者を助けているという意識が高いことなどがあります。

夫婦のあり方について

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夫婦のあり方について

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総合的決定権を
持っている人

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配偶者は自分がいないと
暮らしていけないと思う

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自分を含め、働く女性が増えたので、
立場が強くなったのではないか。(37歳妻・子あり)

子どもが言うことをきくのは母親のほうなので、妻の発言権が強いほうがうまくいくと思う。(52歳夫・子あり)

4-2妻に向きあう夫

1988年からずっと「友達夫婦が理想」としてきた妻の思いに、ようやく夫の思いも近づき、現実に友達夫婦が半数を超えました。それを証明するかのように、夫は結婚指輪をし、妻の健康状態を気づかうようにもなっています。

理想の夫婦像は友達夫婦

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現実の夫婦像は友達夫婦

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結婚指輪を
いつもしている

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配偶者の健康状態を
常に気づかっている

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自分の父は母より権力があったが、
自分はそうなりたくないと思っていた。(39歳夫・子あり)

社会的な地位としても、家事・育児の面においても夫のほうが結婚から受けるメリットが大きい。今は離婚も十分ありうる時代なので、妻を気にかけるようになっているのではないか。
(お茶の水女子大学 石井クンツ昌子教授)

4-3並び立つ夫と妻

この30年間は、ただ妻が強くなっただけではありません。「サイフのひも」は1988年には圧倒的に妻が握っていましたが、2008年以降は主に夫や、夫と妻が同等に握るという家庭が徐々に増えています。つまり、夫婦はお互いに歩みよっているのです。また、2018年現在、「配偶者から尊重/理解されている」「配偶者と対等な関係である」という認識は、夫と妻の差がややあるものの、7割を越える水準にあります。夫婦がお互いに敬意を払うパートナーとなっていることがうかがえます。

「サイフのひも」を
握っている人

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配偶者から、一人の人間
として尊重されていると思う

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配偶者は、自分のことを
理解してくれていると思う

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自分たち夫婦は
対等な関係だと思う

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夫婦それぞれの給料の一部を共通口座に入れている。お金の使いみちは、家計簿アプリでお互いに見て管理できるようになっている。 (28歳夫・子なし)

家庭内のことは私が主導権を持っているが、夫にも合意をとるようにしている。特に大型の買い物は夫の意見を尊重したい。(45歳妻・子あり)

調査結果は全てエクセルデータでダウンロードできます。
ぜひ、ご活用ください。

調査概要・データダウンロード
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