みらい博2017「好きの未来像」

これからの社会への提言

熱動資本を活かそう

生活者の[好き]の「生みだす・巻きこむ・身をたてる」への変化は、生活者が思いを持つだけでなく自らアクションを始めるという意味で、「熱意から熱動へ」と捉えることができます。そして、私たちがこれからの社会へ提言したいのは、「熱動資本を活かす」という考え方です。これは、社会の原動力となる「資本」として、企業が持つ資金や設備に加えて、人びとの「熱動」を活かそうということです。
それでは、熱動資本が活かされた未来の社会とは、どんな姿なのでしょうか。ここからは、考えられる大きな社会像を提示するとともに、より具体的にイメージしていただけるよう、そこでの生活者の暮らしの未来像を、製品/働き方/カルチャーなどのカテゴリー別にご紹介します。

問題

ヤメレズ・ストレス

いくら好きなことであっても、誰もがそれに一生取り組めるとは限らない。一度始めた[好き]に飽きたり、疲れて辞めたいと思っても、周囲を巻き込み大きくムーブメント化してしまったために決断できず追い詰められていく人が後を絶たない。

無好症候群

世間が「みんなの[好き]を活かそう!」という風潮になる一方、本当に好きなものが見つけられないと深刻に悩む人も少なくない。本人が[好き]を偏重しすぎるのがこの「無好症候群」に陥る主な原因になるため、専門のカウンセリングを受けることにより寛解する。

スキハラ

何をどんな風に好きになるかは個人の自由であり、それ自体に優劣や上下関係は存在してはならないものの、[好き]の対象によってその人を差別する風潮も一部では生まれてしまう。そうした差別に基づく嫌がらせ行為「スキハラ」が社会的な問題となる。

闇VR

各々の好きな体験を自由に構築できる高性能VR機器を、専用スペースとともに時間貸しするサービスが普及。度を超えた犯罪行為は仮想空間内においても禁止される一方、そのような違法機能をアンロックした「闇VR」提供業者ももちろん現れてしまう。

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みらい博2017 「好きの未来」

  • 発行日:2017/1/25
  • 価格:4,000円(税別)
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