みらい博2017「好きの未来像」
これからの社会への提言熱動資本を活かそう
生活者の[好き]の「生みだす・巻きこむ・身をたてる」への変化は、生活者が思いを持つだけでなく自らアクションを始めるという意味で、「熱意から熱動へ」と捉えることができます。そして、私たちがこれからの社会へ提言したいのは、「熱動資本を活かす」という考え方です。これは、社会の原動力となる「資本」として、企業が持つ資金や設備に加えて、人びとの「熱動」を活かそうということです。
それでは、熱動資本が活かされた未来の社会とは、どんな姿なのでしょうか。ここからは、考えられる大きな社会像を提示するとともに、より具体的にイメージしていただけるよう、そこでの生活者の暮らしの未来像を、製品/働き方/カルチャーなどのカテゴリー別にご紹介します。
カルチャー
センシビリティ・エンジン
個人の消費・会話などをトレースし学習するAIにより、著名人の感性を再現可能にするエンジンが誕生。あらゆる場面で「自分の好きなあの人ならどうするか」を手軽に判断できるようになる。自分自身の[好き]ではなく、好きな人の[好き]こそ信頼する、そんな人が増えていく。
八方美人美人
魅力的な異性の条件は人それぞれだが、世間的な流行りももちろんある。誰に対してもいい顔をして話を合わせられる、という、今で言うところの「八方美人」な人こそ、広い範囲に興味を持てる[好き]度の高い「美人」とされ、ポジティブな褒め言葉となる。
テーマメイクアーティスト
人を引き寄せ、巻きこむことの価値が高まれば、世間的に「テーマメイキング」がひとつのジャンルとして認められるように。人を寄せるテーマをどうつくるか、それ自体が新しい文学や表現活動として受容される。カリスマ的なテーマメイク・アーティストも生まれるだろう。
DNAタトゥー
好きなものを食べる。好きなものを身につける。[好き]の対象との「一体化」を望むのは、人として 自然な欲求である。その究極は、自らのDNAに[好き]を書き込むことではないだろうか。例えば 爬虫類好きは、イグアナの見た目に近づきたいと その遺伝子を自分に上書きするかもしれない。[好き]は倫理観をも越えていく。
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