柔軟で、変化に対応しやすい家計簿管理
元々は外食や洋服にお金を使いすぎて、貯金がほとんどない時期もあったんです。でも、産休・育休で夫の収入のみで生活する時期を経験したことをきっかけに、家計を見直しました。自分や家族にいつ何が起きるか、いつまで働けるかわからないと思ったからです。何が起きても対応できるよう、ものは最低限にしつつ、確実に貯金ができる仕組みを整えました。
ポイントは「先取り貯金」と「手書きの家計簿」。先取り貯金とは、一定の金額を貯金用の口座にあらかじめ回し、残ったお金で生活することです。 家計簿を手書きでつけているのは、市販の家計簿の費目にあてはまらない出費が多いと感じたからです。先取り貯金さえしていれば赤字にはならないので、「食費」「日用品代」「やりくり費」「特別費」というおおまかな4つの費目でつけています。
それぞれ年初に予算を設定するのですが、重要なのは「特別費」です。このお金があることで、急な出費があっても多少は対応できます。ほかにも、支出が少なく済んだときに発生する予算と支出の差額を「プール金」としてためているので、友人の結婚式や急病などのまとまった出費にも対応できます。あまり細かくしすぎると続かないので、あえて余白を持っておくようにしているんです。
「ひとつ手放してからひとつ買う」。
買い物はいつか手放す前提で
使うお金だけでなく、買い物の仕方にも決まりをつくっています。それは「ものはひとつ手放してからひとつ買う」ということ。今ある収納やハンガーの数以上にものを増やさないようにしないと、無尽蔵にものが増えてしまうからです。
手放すための手段は様々ですが、売れるものは売ります。思い入れのあるものはメルカリやジモティーで他の人に譲り、二束三文になりそうなものはリサイクルショップにまとめて出すことが多いです。
そのせいか、何かを買うときには自然と手放すときのことを考えたうえで買っています。バッグやコート、財布は売るときのことを考えてあえてブランドものを買い、買ったときの箱や袋、ギャランティカードもきちんと保管。そのほうが、売るときに高く売れるからです。ものへの執着はほとんどなく、あらゆるものに対して「いつか手放すかもしれない」という感覚がありますね。
楽しんでお金を使うことを、
映画に教えてもらった
家計簿管理をしていると、楽しさよりも合理的な理由でお金を使うことのほうが多くなってきます。ですが、Amazon Prime Videoについては、心の豊かさのための出費と考えています。見ている途中でやめることも気軽にできるので、おすすめに出てくるものは興味がなくても見ています。今では以前見なかった邦画もかなり見るようになりました。普段自分が見ないようなものを見られるので、新しい発見があって楽しいです。
また、Amazon Prime Videoで見た映画がきっかけで買い物をしたこともあります。おすすめにあがってきた邦画を見ていて、「私もストウブ鍋でご飯を炊いてみたいな」と思ったんです。思い切って購入し、今では毎日活躍しています。日頃は物欲があまりないのに、暮らしの質を上げたり、楽しんでお金を使うことを映画に教えてもらいました。これからも長く使い続けると思います。
必要なものを見極めて、
自分軸で生きていく
節約というと、「とにかくムダを削る」というような、ネガティブなイメージがありますよね。でも大切なのは、「必要なものを見極めて、自分軸で生きていく」ことだと思っています。
自分軸というのは、どうしても必要なものは何なのか、逆に諦めてもいいと思えるものは何なのかを、自分でちゃんと考えるということです。この軸は人によって違いますし、同じ人の中でも移り変わっていくものだと思います。私自身も、子どもが大きくなって手がかからなくなったら、考え方は変わってくるはずです。
自分や家族の変化に合わせて、そのときどきで本当に必要なものにお金を使う。そんな風に生きていきたいです。