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2024.07.30

8月の消費意欲指数

猛暑の影響もあり、8月の消費意欲指数は過去5年の同月最低値。消費意向は「旅行」が前月比増も、多くのカテゴリーで前年比減

2024年8月の消費意欲指数は47.3点。前月比で+0.9ptとやや上昇し、前年比では-3.3ptと大幅に低下しました。

消費意欲指数とは

モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。

カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加 前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。

8月のポイント

POINT

1

夏休みらしい意欲は高まるも、猛暑の影響から消費意欲は例年より低めに

  • 夏休みや帰省シーズンとなる8月は、例年消費意欲指数が高くなる月ですが、今年は前月から+0.9ptとやや上昇したものの、前年比では-3.3ptと大幅に低下し、過去5年間の8月として最も低い数値となっています。
    消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて、消費にポジティブな回答(7月369件→8月364件)、ネガティブな回答(7月861件→8月840件)ともに、ほぼ横ばいとなりました。具体的には、ポジティブな回答で、「(夏休みがあるからなど)季節的な意欲向上(7月85件→8月140件)」「旅行の予定がある・行きたい(7月34件→8月68件)」が増加し、「(季節もの以外で、買い物など)出費の予定・欲しいものがある(7月109件→8月76件)」が減少しました。ネガティブな回答では、「暑い季節は出かけたくない(7月26件→8月97件)」が増加しました。また、先月まで5カ月連続で増加していた「物価高・値上げ・円安」は前月からは減少(7月155件→8月82件)したものの、依然高い水準であることに変わりなく、引き続き注視する必要がありそうです。
    前年比では、消費にポジティブな回答(23年8月442件→24年8月364件)は減少し、ネガティブな回答(23年8月812件→24年8月840件)はやや増加しています。具体的には、ポジティブな回答で、「(夏休みがあるからなど)季節的な意欲向上(23年8月176件→24年8月140件)」が減少しました。ネガティブな回答では、「暑い季節は出かけたくない(23年8月67件→24年8月97件)」「物欲がない・消費意欲がわかない(23年8月42件→24年8月66件)」が増加しています。
    夏休みや帰省シーズンに向けた8月らしい意欲はみられるものの、猛暑がハードルとなり、8月の消費意欲は例年より低めとなりそうです。

POINT

2

消費意向は、「旅行」のみ前月比増、外出関連など幅広いカテゴリーで前年比減

  • 「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は28.1%で、前月比では-1.3ptと低下し、前年比でも-3.2ptと大幅に低下しました。
    16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「旅行」が20件以上増加し、「書籍・エンタメ」「化粧品」が20件以上減少しました。前年比では「旅行」「化粧品」「レジャー」「外食」「書籍・エンタメ」など11カテゴリーが20件以上減少しました。夏休みや帰省シーズンに向け、「旅行」への意向は前月より高まりそうですが、前年と比べると外出関連など幅広いカテゴリーで消費意向が落ち着く月となりそうです。

ニュース・リリース資料

PDFを読む

(サンプル画像)

2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。

調査概要

調査目的: 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。
調査地域: ①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県)
②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県)
③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県)
調査方法: インターネット調査
調査時期: 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始)
調査対象: 20歳~69歳の男女
サンプル数: 1,500名(①~③の各地域500名)
※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付

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前月比前年比

+0.9

-3.3

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