8月の消費意欲指数
夏休みシーズンに入るも、物価高や酷暑の影響で消費意欲指数は8月のなかで過去最低値。消費意向は「旅行」などで前年比減

2025年8月の消費意欲指数は46.5点。前月比では-0.2ptと横ばいで、前年比では-0.8ptとやや低下しました。
消費意欲指数とは
モノを買いたい、サービスを利用したいという欲求を 100点満点で回答してもらった集計値です。
カテゴリー別 消費動向

前月比/前年比で20人以上増加
前月比/前年比で20人以上減少
「来月、特に買いたいモノ・利用したいサービスがありますか?」という問いに「ある」と回答した人を対象に、具体的に「特に買いたいモノ・利用しいサービスは何ですか?」と質問した結果を前月と比較して作成。
8月のポイント
POINT
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酷暑や物価高が影響し、夏休みや帰省シーズンに向けた意欲は伸び悩む
1
- 夏休みや帰省シーズンとなる8月は、例年消費意欲指数が高くなる月ですが、今年は前月から-0.2ptと横ばいで推移しました。前年比では-0.8ptとやや低下し、2012年の調査開始以来、8月として最も低い数値となっています。
- 消費意欲指数の理由(自由回答)をみると、前月と比べて、消費にポジティブな回答(7月349件→8月371件)はやや増加し、ネガティブな回答(7月879件→8月851件)はやや減少しました。具体的には、ポジティブな回答で、「(夏休みがあるからなど)季節的な意欲向上(7月78件→8月124件)」が増加しています。ネガティブな回答では、「暑い季節は出かけたくない(7月26件→8月117件)」が大きく増加し、「欲しいものがない・意欲がない(7月384件→8月338件)」が減少しました。
- 前年と比べると、消費にポジティブな回答(24年8月364件→25年8月371件)、ネガティブな回答(24年8月840件→25年8月851件)はともにほぼ横ばいとなっています。具体的には、ポジティブな回答で、「(季節もの以外で、買い物など)出費の予定・欲しいものがある(24年8月76件→25年8月97件)」がやや増加し、「旅行の予定がある/行きたい(24年8月68件→25年8月42件)」がやや減少しました。ネガティブな回答では、「暑い季節は出かけたくない(24年8月97件→25年8月117件)」がやや増加しています。また「物価高・値上げ・円安」は、3ヵ月連続で微減傾向ではあるものの、前年と比べると増加しており(24年8月82件→25年7月152件→25年8月126件)、依然注視する必要がありそうです。
- 夏休みや帰省シーズンに向けて例年高まる旅行への意欲が伸び悩んでいることや、酷暑や物価高の影響もハードルとなり、8月の消費意欲は例年より低めとなりそうです。
POINT
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消費意向は前年比で「旅行」など外出関連が減少し、家ナカ関連で増加
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- 「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある」人の割合は27.7%で、前月比で+0.7pt、前年比で-0.4ptと、ともに横ばいで推移しました。
- 16カテゴリー別の消費意向をみると、前月比では「飲料」が20件以上増加し、「ファッション」が20件以上減少しています。前年比では「書籍・エンタメ」で20件以上増加し、「旅行」「ファッション」「食品」「外食」の4カテゴリーで20件以上減少しました。夏休みや帰省シーズンではありますが、「旅行」や「ファッション」を中心とした外出関連カテゴリーで前年より消費意向が落ち着き、「書籍・エンタメ」の家ナカ関連カテゴリーで前年より消費意向が高まる月となりそうです。
ニュース・リリース資料



(サンプル画像)
2012年5月から最新月までの「消費意欲指数(点)」と「特に買いたいモノ・利用したいサービスがある人の割合(%)」について、 全調査データのダウンロード提供を開始しました。性別、年代別、エリア別などの詳細データを収めた集計表(Excelファイル)と利用ガイド(PDF)をダウンロードしていただけます。集計表(Excelファイル)にはボタンひとつでグラフが作成できるマクロ機能がついています。
調査概要
調査目的: | 消費動向にフォーカスをあてた質問を毎月聴取することで、生活者の気持ちの変化を時系列で読み解く。 |
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調査地域: |
①首都40km圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県) ②名古屋40km圏(愛知県、岐阜県、三重県) ③阪神30km圏(大阪府、京都府、兵庫県、奈良県) |
調査方法: | インターネット調査 |
調査時期: | 毎月上旬に実査(2012年4月から調査開始) |
調査対象: | 20歳~69歳の男女 |
サンプル数: | 1,500名(①~③の各地域500名) ※各地域ごとに、人口構成比(性年代10歳刻み)にあわせて割付 |