第1回 マネーポスト WEB連載
コロナ禍で根強い生活者の節約志向 消費を動かす鍵は「ネガの贅沢」か
執筆者:三矢研究員
こちらは「マネーポストWEB」からの転載記事です。
日本銀行が9月に公表した「資金循環統計」というレポートに、気になるデータが載っていました。なんと、家計の金融資産が増加しており、過去最高にのぼっているとのこと。その額、およそ1992兆円(2021年第2四半期)。内訳をみると、現金・預金が約半分を占め、1072兆円。こちらも過去最高の金額に達しているそうです。平たく言うと今、日本の家計には最も多くのお金が蓄積されている、ということになります。
コロナ禍の影響で、昨年から今年にかけて、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発出されていた期間は相当なものになりました。その間、外食やレジャーをはじめとする消費は落ち込んでおり、過去最高額の家計金融資産はまさに「コロナ禍でお金を使いたくても使い途がない……」という、消費意欲にフタをされた状況の現れとも言えそうです。
一方で、コロナ禍以前から、低価格で手軽なファストファッションは好調。100円均一の割安な商品もよく売れています。
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