博報堂生活総合研究所 みらい博2024 ひとりマグマ 「個」の時代の新・幸福論 博報堂生活総合研究所 みらい博2024 ひとりマグマ 「個」の時代の新・幸福論

生活者インタビュー

ひとりフレンチは、 私にとって喫茶店と 同じなんです。 家事育児から開放され、
ゆっくり過ごせる至福の時間

旅するシャンパン・マダムさん

旅するシャンパン・マダムさん

(45歳)

東京都在住。医師。夫・娘2人(13歳と6歳)と暮らす。趣味は、お酒を飲むこと、ひとり旅、サウナ。

ひとりフレンチでゆっくり過ごす至福の時間

家のなかでは家事と育児でこなさなければならないタスクがあり過ぎるので、ひとり時間はキッチンで料理をしているときだけです。だから、ひとり時間が持てるときは、フレンチレストランなどに行って、お酒と料理のマリアージュを楽しみます。私にとってレストランは喫茶店と同じような感じなんです。ひとりの時間をゆったり過ごせるし、自分のやりたいこと、やらなくちゃいけないこともできちゃう。家に帰ると家族のために動かなきゃいけない自分がいるので、レストランでひとりでゆっくり過ごすのは至福の時間になっています。

お酒と向きあい、記憶に留める

お酒を飲むことが大好きなのですが、家族がいるときは流し込む感じの飲み方になってしまいます。お友だちと飲むときは、お酒やお食事だけでなく、その場も含めて楽しむ感じです。そして、ひとりで飲むときは、大好きなお酒とじっくり向きあい、複雑な香りと味わいを自分のなかで記憶に留めます。気に入ったお酒に出会うと、記録としてボトルの写真も撮ったりしますね。

ひとりフレンチで出会ったワイン。自分でも買ってみようと写真に記録。

ひとり時間は「秘密時間」

土曜日に実家(栃木県)で仕事をしているので、仕事に行く体で、家族に内緒でおいしいお酒と食事を求めて京都へひとり旅に行ったりします。といっても、行けるのは年に1~2回程度。仕事を詰めてなんとか時間を捻出しています。
子どもがよく自分の携帯をいじるので、ひとり旅の写真はほとんど撮りません。「お母さんどこに行ったの?」と、旅行しているのがバレちゃうので証拠を残さないためです。そういう意味では、私にとってひとり時間は「秘密の時間」ですね。

ひとりは「年の功」。年を重ねるほど楽しめる

若いときはひとりで高級フレンチレストランに入ると、ばかにされているわけではないけれども、「わかるの?」という感じで見られている気がしていました。だから、あまり楽しめていなかったと思います。今はひとりでもすごく楽しい。若い頃より経験もお金もあるから、余裕が出てきたのかもしれません。ですので「ひとり」は年を重ねた方がより楽しめる、という感覚が私のなかにあります。