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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • 空想消費

    オールナイトニッポンの空想のアイドル「芳賀ゆい」をはじめ、コミック誌、TVCM、コンピュータゲーム等に、「空想消費」が進行している状況を考察。純粋空想との関係、空想できる力、空想は詐欺かなど、空想消費がなぜ進行するのかを論じた。そのほか一般の生活者(若者)が空想した空想商品を生の意見として一覧にまとめた。

    1990/12/18
  • 「東京ピラミッド」の嘆き

    東京23区各区の人口ピラミッドによる東京の昼と夜、男女の割合、年齢層、さらに犯罪件数、納税状況等もあわせ見ながら、各区の特徴を分析。医者も金も集中する東京、男が多い都心部、一口に東京とは言うが非均質性、非画一性を発見、ひとくくりで論ずる無意味さを指摘している。また人口ピラミッドとともに各区の特徴を一覧としてあるので資料としても興味深い。

    1990/11/20
  • 我輩は農業である 

    農業に対する注文が厳しくなった。農業が抱える問題を工業との比較で検証し、農業の価値を「農力」として考察。農業は「生命材」を生産する活動と位置づけ、農力の協心性に注目。
    現実には、若年になるにつれ農業体験者の割合が激減していることを指摘し、地球が抱えるエネルギー問題、環境問題と農力の関わりの深さを解説した。生産者のナマの声も紹介。

    1990/10/19
  • 「キメラ」の価値

    生活におけるキメラとは、集団、文化、都市、商品など、生活を形づくる要素の中に異質なものが加わることにより、新しい価値観が形成されていく現象のことである。ニューヨークに於ける寿司はヘルシーフードとして根づいた。食べ物ばかりでなく、いろいろなキメラが都市の空間を変え、文化を変える。90年代のキーワードとして「キメラ」を挙げ、その具体例も提示。

    1990/09/20
  • 都市のにおい
    においが示す都市の国際化

    都市における“におい”に注目。においは、生活の象徴である。においのあるなしを“くんくん指数”と名付け、東京と香港の生活感覚を調査した。東京は無臭に近く、活気ある香港は場所によって違いがあるものの“くんくん指数”が高かった。今後、国際化社会に於て、においを保持する力、寛容になる力が大切だ。「香港くんくんマップ・CHAOS(混沌)をさぐる」が付いている。

    1990/08/20
  • 生活定点1990紹介号
    90年代の生活者たち

    生活定点90年版の紹介号。
    86.88年から90年にかけて、生活の変化は以下の3点。
    1.生活者全体で見た、個性化のスピードが鈍ってきた。2.男性とシルバーの個性化が目立ちはじめた。3.若い女性のオヤジギャル化と若い男性のギャル化が顕著になった。80年代に比べ生活の本格的な無境界化が始まった。

    1990/07/20
  • きみは『EAMer(イーマー)』を見たか?

    「Early AMer」つまり午前0時から6時頃、町に遊びに来ている若者達「EAMer」。その「EAMer」の生態を見聞した。EAMerとは誰なのか、EAMerの特徴は何か、その分類と見分け方、さらにEAMerへの直接インタビュー報告。なぜ深夜の路上に集まるのか、その遊び方、ナンパ方法、EAMer生態ウォッチングも興味深い。

    1990/06/20
  • ネーミングは「ハッスーッ」ゾーンをねらえ

    どのようなネーミングが最も効果的か、それを知る一端としてノンアルコールビール、結婚記念日の別称など「架空ネーミング調査」を行なった。
    一番良いのは、ハっとして(情緒)スーとわかる(機能的)もの、これが理想のネーミング。この新聞では架空ネーミングだけでなく現実に行なわれた、改名(トマト銀行etc)について、その知名度を旧名称とともに調べた。

    1990/05/20
  • コピー鏡
    広告コピー、5,778本に見る「生活者45年史」

    広告のコピーは時代の鏡だと答えた人は6割。戦後45年に現れたコピー1577本を読み解いて、その時代、その時代を分析した。「時代が選んだ主役は私です」というタイトルのページは、時代別に、主婦、中年男性、母親、若者、女性が、それぞれ訴求対象だったと分析。同時に、「男性」「女性」「子供」「時代」のカテゴリー別に、当時を一言で言い切ったキーワードが興味深い。

    1990/04/20
  • 占紀末現象

    社会不安が、厳しくなると占いが流行する。あと10年で21世紀を迎える今。情念のうごめく超理性的な流れを、すべて「世紀末だから」という形で説明してゆく傾向が強まることを指摘。
    宗教・霊的ブームから占いに焦点をあてて、実際に占い師をレポートした体験報告。脅し占略、誉め占略、落語占略など、マーケティング占略として、どう応用できるか。その可能性も考察した。

    1990/03/20
  • ミセス予報1990

    いかに自己の拡大や開放につながるか。いかに家計に響かないか。いかに子供にとって悪くないか。さらに、政治、経済、環境問題はどうか。ミセスが描く90年代イメージを様々な角度から調べた。女性のパワーに期待する項目のポイントが高く、あいかわらず「女の時代」を感じさせる。90年代、期待すること、期待しないこと─それは、高齢化、高度情報化、サービス化である。

    1990/02/20
  • 90年代予報
    生活予報1990紹介号 社会性消費
    調査年報1990紹介号 ライフボリューム調査

    生活予報90と調査年報90を合体した「90年代予報」の紹介号。生活が膨張すれば、消費も社会性を帯びるという指摘。なぜ社会性消費か、10の「なぜなら」と本編の70のキーワードを紹介。あわせてこの社会性消費を検証した「ライフボリューム調査」を紹介。ライフボリューム概念の解説とその実態を「女性と若者がその牽引車」「水たまりから大海へ」「大海は衣と住、余暇」と分析。

    1990/01/20