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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • ネーミングは「ハッスーッ」ゾーンをねらえ

    どのようなネーミングが最も効果的か、それを知る一端としてノンアルコールビール、結婚記念日の別称など「架空ネーミング調査」を行なった。
    一番良いのは、ハっとして(情緒)スーとわかる(機能的)もの、これが理想のネーミング。この新聞では架空ネーミングだけでなく現実に行なわれた、改名(トマト銀行etc)について、その知名度を旧名称とともに調べた。

    1990/05/20
  • コピー鏡
    広告コピー、5,778本に見る「生活者45年史」

    広告のコピーは時代の鏡だと答えた人は6割。戦後45年に現れたコピー1577本を読み解いて、その時代、その時代を分析した。「時代が選んだ主役は私です」というタイトルのページは、時代別に、主婦、中年男性、母親、若者、女性が、それぞれ訴求対象だったと分析。同時に、「男性」「女性」「子供」「時代」のカテゴリー別に、当時を一言で言い切ったキーワードが興味深い。

    1990/04/20
  • 占紀末現象

    社会不安が、厳しくなると占いが流行する。あと10年で21世紀を迎える今。情念のうごめく超理性的な流れを、すべて「世紀末だから」という形で説明してゆく傾向が強まることを指摘。
    宗教・霊的ブームから占いに焦点をあてて、実際に占い師をレポートした体験報告。脅し占略、誉め占略、落語占略など、マーケティング占略として、どう応用できるか。その可能性も考察した。

    1990/03/20
  • ミセス予報1990

    いかに自己の拡大や開放につながるか。いかに家計に響かないか。いかに子供にとって悪くないか。さらに、政治、経済、環境問題はどうか。ミセスが描く90年代イメージを様々な角度から調べた。女性のパワーに期待する項目のポイントが高く、あいかわらず「女の時代」を感じさせる。90年代、期待すること、期待しないこと─それは、高齢化、高度情報化、サービス化である。

    1990/02/20
  • 90年代予報
    生活予報1990紹介号 社会性消費
    調査年報1990紹介号 ライフボリューム調査

    生活予報90と調査年報90を合体した「90年代予報」の紹介号。生活が膨張すれば、消費も社会性を帯びるという指摘。なぜ社会性消費か、10の「なぜなら」と本編の70のキーワードを紹介。あわせてこの社会性消費を検証した「ライフボリューム調査」を紹介。ライフボリューム概念の解説とその実態を「女性と若者がその牽引車」「水たまりから大海へ」「大海は衣と住、余暇」と分析。

    1990/01/20
  • 80年代の街を変えた東京の3大欲望

    欲望1.食(カフェバー)欲望2.衣(DCブランド)欲望3.性(ノーパン喫茶)。この3大欲望はあの「なんとなくクリスタル」で目を覚ました。この3大欲望を吸収する街が「渋谷」である。池袋、銀座、青山、代官山も話題になりながら若者パワーがもてなかったのはこの3大欲望すべてをもてなかったからだ。3大欲望が「渋谷」をどう変えたか。継続的観察と実地調査でその実態を報告。

    1989/12/25
  • 40代フォッサマグナ

    表面的には同じに見える40代だが、OLD40代とNEW40代に大きな断層が。これを40代フォッサ・マグナと名付けた。モーレツの香りと新人類の香り、麻雀・ゴルフのOLD40と漫画ファミコンのNEW40。家族一緒に行動したいOLD40、一緒にしてもいいよのNEW40。40代の仕事、余暇、趣味、遊び、家庭の意識と実態から「フォッサマグナ」を報告。

    1989/11/20
  • 《同センスHAVE》作戦

    H=ハード、A=アメニティ、V=バイタリティ、E=エンクロージャ、の4要素を配慮して、同じセンスを集積することが、地域開発の方向であるという指摘。その具体的手法として外国文化、地域文化等、各種文化を具体的に提示。さらにHAVEによる進め方にも言及している。湯布院、釧路、長崎オランダ村等々の現地取材の写真も興味深い。

    1989/10/20
  • 流行性観光
    3泊4日リゾートの生態学

    リゾート事業特集。モノ消費に遅れること15年の時間消費の分析。非日常的空間の演出、インフラを実地調査による報告。リゾート生活のベースキャンプとしてのホテルを「リゾート・ベース」として、豪華客船の旅を「動くリゾート」として捉えた。しかし、これらの開発、資本の投下はシーズン性に影響されるために客の平準化が課題であり、地元への影響も問題となる。

    1989/09/20
  • 昭和ヒンドソング
    昭和の歌2700曲分析……6万語が語る昭和

    歌は時代を映す鏡。昭和の歌2700曲、6万語を分析。あなた、夜、恋、私、愛など、よく使われている言葉のベスト50を紹介。このほか、英語、地名、身体の部分、色、等の集計もある。
    昭和10年代から20、30、40、50、60年代と年代別分析も行っていて、戦前戦後、復興期から高度成長期、さらに安定成長期、現在と時代の変遷と歌詞の関係を分析。

    1989/08/18
  • オジシン、ありますか?
    オジサンの自信

    OLが「オジサン」と思う年齢は37.5歳。サラリーマンがそう思うのは41.8歳。そのオジサンは意外に自信を持っている。肩書きが無くてもゼロじゃない、オジサンはダサイが、俺は違う。忠告? 余計なお世話だ! オジサンに無いのは時間と金だけだ、女、子供よ、バカにするな! 日本は俺で持っている!等々、会社、家族への義務感にもふれたオジサンの本音に迫る。

    1989/07/20
  • 通リスト
    旅慣れた人はファッションも違う

    1988年の海外旅行者数は843万人に達した。しかし、海外旅行のファッションに対する評価は「スマートでない」と厳しい。
    旅行時の服装選びのポイント、ファッションで心がけることに加え、することしたいことなども調べ、男女別、ハワイ編、ヨーロッパ編のファッション具体例を絵にして示してもらった。「時間×ファッション×空間」という考え方も紹介。

    1989/06/20
  • 井の中リッチ

    日本人はほんとにリッチか? 現在も日本で働いているEC研修生OB22人に聞いた。結果、外国人が見た日本の貧しい部分とは「家・暇・価」。豊かな部分とは「安・電・カー」であるという厳しいご意見。見た目が大切な日本人。お金だけで豊かさを測りたがる物質主義者。消費も日本人は気分消費型、ヨーロッパは人生消費型でストック志向が強いという分析。

    1989/05/20
  • テクノロジー女論

    テクノロジーの進歩は美人の歴史に似ている。今は普通の美人、つまり生活文化として民主化の時代を迎えようとしている。そんな中にあって「本当に生活者に受け入れられるテクノロジーとはなんだろう」。その答えを、生活者の意識の窓を覗くことで探ってみたのが「テクノロジー女論」。「男的でゴツゴツしていたテクノロジーよ、ツルリとまあるく女的になあれ」という提案。

    1989/04/20
  • 半生モノ

    豊かさ社会が「半生モノ」を生む。「半生モノ」とは、「一生モノ」と思って購入しても、寿命の半分も立たないうちに、あえなく「お引き取り」願う商品である。「半生モノ」の実態とその買い物行動について調査結果とそのマーケティング(ECブランドを狙え、お道具主義を捕まえる、お水クリーニングを探せ、自然に帰れ、フロー長寿)を考えるヒントを付した。

    1989/03/20
  • ミセス予報1989
    トレンド5

    わかりにくいといわれる主婦の考え方と行動。その主婦のこころのひだを探り、5つのトレンドとしてまとめた。
    1.さらなる感動を求めている。感動したい理由、少なくなった理由、多くなった理由。感動したモノ、コト。このほか、2.「ゆとり作り」に本腰を入れる。3.家政改革に踏み出す。4.「才・職・健・美」を目指す。5.さらにネットワークを広げる。

    1989/02/20
  • 感動と家族の年 
    生活予報1989紹介号 感動ホルモン
    調査年報1989紹介号 家族

    生活予報89「感動ホルモン」と調査年報89「90年代家族」の紹介号。はじめて効果、時間効果、超越効果、連帯効果等、飽和社会の新活力は「感動」だとしている。調査年報は「家族」をとりあげ、「お金の流れが家族を変える」ことを指摘。収入拡大による権力増大、サイフ分化、家族の個人化、親のストックによるゆとり拡大、妻の就業、金縁強化による絆縁深化にふれる。

    1989/01/20
  • 円拾率の実験 
    1円玉で測る人と町

    電話ボックスに一円玉を置く、繁華街の路上に一円玉を置いてみたらどうなったか。好景気の88年も暮れようとしている時期にユニークな実験。電話ボックスに落ちている一円玉を拾う人は10人に1人の割合でしかいなかった。拾う人はスーパーの利用が多い主婦と1銭を笑わぬシルバー層に多かった。(この実験は消費税導入後の翌4月にも実施され、持ち去る人が倍になったことを証明)

    1988/12/20
  • 三えん時代
    縁・円・艶 80年代のえん環構造

    無境界現象、ミーイズム、薄くなる縁、円高、消費貴族、生活の国際化、心の豊かさ、時もちという「縁」「円」「艶」の3えん。80年代を総括して「3えん時代」としている。生活総研レポート、広告表現、出版ベストセラー等を具体的にトレースしながら解説。さらに縁→円→艶→縁という循環構造も指摘。

    1988/11/30
  • 内弁慶シンドローム

    日本中を仲間内志向の高い内弁慶達が席捲中。孤独派24%、外部志向派26%に比べ仲間内志向派は50%もいる。若者の特徴としては年上が苦手で自分と似た人が友人となる場合が多い。特に女は交友範囲も狭く深くつきあうといった傾向が強い。初対面で話ができるか、自分と合うか合わないかの判断などの調査データをもとに、若者の内弁慶傾向と女の同性志向についても言及。

    1988/11/07
  • オジャレのすすめ
    おじさんのおしゃれ

    「オジャレ」はおじさんのオシャレ。ドブネズミルックといわれる日本のサラリーマンのスーツ姿。ダサイというイメージが定着したおじさん達だが7割ものおじさんはおしゃれになりたいと思っている。おじさんがおしゃれになるために必要なことは「さりげなく」「目立たず」「がまん」。おしゃれになるための7ケ条。おしゃれ市場のマーケテイング論など。

    1988/10/17
  • フェアプレイ

    現代社会を不公平だと思う人が76%もいる。具体的には、税金91%、政治89%、株65%、入試63%、女性の立場57%。不公平感の10年変化も付した報告。さらに不公平によるトクとソンを、大人のトク、女のトクとソン、年上のトクとソン、生まれつきのトク、金持ちのトク等についてのナマの声を掲載。さらに許せる不公平と許せない不公平も分析。

    1988/09/30
  • 日米比較
    生活くらべ

    88年の生活定点調査の紹介に加えて、アメリカで実施した同一質問による結果を対照させた。人と違った行動をする人は、日本が15%、アメリカは45%だった。現在の幸福度は日本が81%、アメリカは69%。今後の幸福度は日本が57%、アメリカは89%で楽観的であった。消費態度の違いでは、価格にこだわる人の割合が日本34%、アメリカ68%で大きく違った。

    1988/08/31
  • ハーメルン現象
    音が人を集める、心を集める、お金を集める

    映像文化がいわれる時代だが、実は音が人を引きつけている。とくに若者は、音によってハーメルンの笛ふきに従うように反応する。音の中では、電子音、間欠音、半自然音の力が大きい。ポケベル、電子レンジ、カード式電話の終了音などの識別テストも実施した。商品、環境のハーメルン化の実態も、実例を紹介しながら、分析している。21分のテープ付き。

    1988/07/15
  • いま日本は二代目感覚の時代

    経営者や芸能界で、二代目が増えている。苦労知らずで派手、動物なら猫や犬。プラスの地点から出発する豊かな時代らしい現象である。しかし、二代目になりたい人は26%だ。親と比較されプレッシャーが強いせいだろう。また、実際にタレントなどにおいてジュニア効果はどのように効くのか。長島一茂などを分析しながら考察している。豊かさの継承がテーマになる時代だ。

    1988/06/30