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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • ポスト・フィットネス

    時代との関わりで形を変えていくスポーツに焦点をあて、フィットネスの次にやってくるであろうハードな日本の「未来スポーツ」について探った。「未体験フィールドでの超・人間体験ができる」など、未来スポーツの5大条件をあげている。マイナー、知的、金持ちなど7つのイメージから思い浮かぶスポーツについて、150人の若者にインタビューし、その魅力についての生声も満載。

    1986/08/29
  • 生活定点1986紹介号 生活者は今

    「86年版生活定点」をもとに、生活者プロフィール(20代vs40代/首都圏vs名古屋vs阪神圏)をまとめた。幸福度、生活感情度、経済余裕度、生活ゆとり度、ひとなみ度、衣、食、住、遊び、働き、子供の教育、お金の12のテーマから、それぞれの特徴を明らかにしている。20代女性は幸福度が高く、40代は低い。名古屋は今の幸せを保持するなど。

    1986/07/31
  • 大阪・街仕立て

    街は、住む人の好みに合わせて仕立てられてきた。街の仕立てを見れば住んでいる人々の好みがわかる。そこで、大阪の好みを探るために大阪の街をウォッチングした。「ミックス仕立て」「下町仕立て」「筋仕立て」「先端仕立て」の4つの特徴をあげて、大阪の街を大分析。「大阪の日本橋は、東京の秋葉原」など、大阪の街を東京に例えた「東京・大阪似た街マップ」付き。

    1986/06/30
  • 混浴世代

    行動やレジャーの範囲に限れば、お年寄りと子供は非常に似かよった要素を持っている。そこで、この2つの世代を「混浴世代」と名づけ、その共通点を探った。「観光バスは混浴世代でいっぱい」「観光は今でも皇居・浅草・明治神宮へ」「時間はたっぷり、お金はさっぱり」「行動派、ほう、にっこり、さっぱり」「混浴風呂でくつろぐ、はしゃぐ」などなど様々な類似点を掲載。

    1986/05/30
  • つい昨日の広告術

    大正15年3月に誠文堂新光社から創刊された『広告界』という広告の専門誌(昭和16年12月号まで発刊)の約50冊を分析したもの。「商業美術と広告実務の指導」をテーマにしたこの雑誌を読んでいくと、そこに取り上げられている広告術は、いまでも十分に通用することを発見。広告の本質への肉迫の仕方や技術についての論評は学ぶべき点が多く、それを20頁あまりにまとめた。

    1986/04/30
  • タブーコミュニケーション

    タブーっぽいから魅かれてしまう囁きのメッセージ。ピンクビラ、サラ金の広告、女性版のマイナー広告(脱毛器、美顔器などの広告)を集めて、多く使われる言葉、紙の色、写真のテイストなど、様々な視点から分析した。渋谷で集めた20枚のピンクビラは、縦軸を「興味度」、横軸を「いかがわし度」とした表で細かく分類されている。男性が好むビラ、女性が好むビラ等ランキング付き。

    1986/04/18
  • 「趣食」のすすめ

    一億総グルメの時代、20年の間に大きく変化した食生活について追いかけた。グルメ行動は、日常生活から飛び出させてくれる格好のお手軽行動。全知全能を傾けて五感鋭く食べることが「食」のスタイルをつくる。男女8人に「食」をどうプロデュースしているかを取材した。こだわり方は8人8様だが目的は1つだけ。五感全てに満足を与える趣のある食事、「趣食」をとることであった。

    1986/03/31
  • 「光進国」になりたいな

    光の先進国を「光進国」と名づけ、日本の「照明」文化を取材した。「光進国」になるには、照度という機能面を通過して、感度の段階に向かう「暗(あん)・明(めい)・彩(さい)」の3つのステップを踏まなければならない。ガード下やパチンコ店の照明から、流行のカフェバー、札幌の雪祭りのライティングまで、様々なスポット写真を満載している。

    1986/02/27
  • 86年の副読本です
    生活予報1986紹介号 ギャザリング
    調査年報1986紹介号 変化欲求

    生活予報86「ギャザリング」と調査年報86「変化欲求」の紹介号。共に手引き欄付きで解説。生活予報では、「集める」という大衆時代に対して分衆社会は「集まる」時代になり、そうした新しい「集」現象を「ギャザリング」と名づけ、金、モノ、人など10の分野のギャザリング現象から86年の生活の流れを予測した。調査年報では、現代人の願望を探る「変化欲求調査」を行った。

    1986/01/31
  • 号外
    ミセス予報1986

    1986年のミセス像を予測したもの。1985年が「いい年だった」と答えた人は63%。1986年が「いい年になる」と答えた人は65%。1985年に何かを始めた人は56%。1986年に何かを始める人74%。1985年の大きな出費(1家庭当たり)は200万円。1986年の大きな出費予定(1家庭当たり)は121万円。健康の為、老化防止の為、自分向上の為、主婦147人の「今年始めたいこと」を掲載。

    1986/01/24
  • 昭和バサラ
    奢侈学習の時代

    梵語からきた言葉バサラ。室町時代では、転じて「派手好き」とか「目立ちたがり」を意味した。昭和の現在にも通じるバサラ。そこで「昭和バサラ」のタイトルのもと昭和60年の御世の現状をまとめた。「昭和バサラ」の2大条件は、金余り現象と個性化現象からなる。「贅沢の経済学」が求められた1985年、紙・誌面からバサラニュースを拾いあげ、60のキーワードでまとめた。

    1985/12/27
  • サラリーマン通勤事情

    通勤時間は、会社という公世界と家庭という私世界をつなぐ重要な役割を果たす。路線の異なる世界を結ぶ「転轍機」みたいなもの。遠距離通勤者「遠ちゃん」と近距離通勤者「近ちゃん」の生活の違い、言い分などを既婚サラリーマン320人から分析。サラリーマン通勤マップ付き。奥様座談会では「男なんて近くても遠くても皆同じ」という意見がでた。

    1985/11/29
  • 号外
    分衆、してますか。

    「分衆の誕生」(日本経済新聞社)の発刊より10ヶ月。「大衆から分衆へ」という時代の捉え方が共通意識になりつつある中、Q&Aの形で分衆化の問題を具体的に考えた。「分衆を一言で言えば“攻めのマーケティングの立場”」「分衆化する消費者市場への対応」などビジネスよりに解説している。「分衆」と言う言葉はその年、日本流行語大賞に選定され、社会に広く浸透した。

    1985/11/10
  • △(さんかく)感覚

    若者は完全無欠なレジャーではなく「時期・場所・目的」のどこかに欠点がある「△感覚」なものに惹かれ始めた。「夜、六本木にお酒を飲みに行く○感覚」→「夜、六本木にスポーツをしに行く△感覚」という風に。時間や場所や目的を変えて△感覚を楽しむ生活者。そこから様々な消費も誕生。「プールサイドのためのプール」「アフタースキーのためのゲレンデ」など△感覚で価値が変わる。

    1985/10/30
  • 二都物語

    ある地方の高校の卒業生を調査したところ、クラスの3分の1が故郷へUターンしていた。そのほとんどが男性だった。「女が都会を、男が地方をつくる」という取材結果をもとに、地方と東京のこれからの関係を検証。Uターンして30歳代を迎えている人々をグリーングラス・サーティと名付け、彼らが故郷を震憾させ始めている現象を、8ヶ条にまとめ、分析した。

    1985/10/03
  • 遊育ママ

    変わりつつある子育ての調査。育児の外部発注が進み、子供の数が減っても、子供費は増える一方。「セカンド教育費」はもはや家計の必要経費となった。手かけ、金かけ、期待かけ、ベストな子供に育てたい育児エネルギーが増大している。まじめ一本やりだった教育や子育ての世界にも「遊び」の要素が入り、それに便乗する「遊育ママ」が誕生した。「遊育」の現場から、現状を探る。

    1985/09/17
  • イエーイ!ミーハー道

    “いい悪い”より“好き嫌い”を軸にモノが動きはじめた80年代。感性で行動する先端集団、アイドルに群がるミーハーたちにせまり、その心理を追求した。5つのミーハー道は次の通り。1.ミーハーはクルクル「浮気」せよ。2.ミーハーは「金、体、労」を惜しむな。3.ミーハーは負けてはならない。4.ミーハーは「記号論」で武装せよ。5.ミーハーは「アイドル原石」を磨け。

    1985/08/30
  • 媒縁
    ナウの共有

    1985年、衛星放送によって初めてテレビの生放送を見ることができるようになった小笠原父島(東京都)と南大東島(沖縄県)。この両島に渡り、メディアの意味や役割をあらためて考察した。そこで発見したアイランドメディアの教訓を紹介。テレビの原点は一体感、つまり「ナウの共有」であり、「近いナウ」が「クールな状況」である時こそ人は「媒縁」を求めるということも発見。

    1985/07/31
  • きずな引力

    人間関係が拡大する現代社会において「家族のきずな」を調査した。比較として「親友とのきずな」を取り上げ、その「きずな引力」と「きずなを構成する要因」を探った。“引力UPの50代はきずなマーケットの適齢期”“肩の力を抜いた気楽さがきずな醸成のコツ”“40代は黄色信号。夫婦の理解もまず会話から”“親友は核家族時代のファミリーの一員”などの結果が得られた。

    1985/07/17
  • 夫婦ほ論
    メオトホロン

    個別化、高齢化などの変化潮流の中で夫婦のあり方、家庭運営について真剣に問われていた時代。アーサー・ケストラーの「ホロン革命」を参考に、夫婦の関係をホロン概念で考えている。「個」と「全体」の調和のとれたホロン夫婦を時代にあった新しい夫婦像とし、「話し合い」「開かれた心」「個の独立」「情熱を保つ」「指導性の確立」「遊び心」の6要素が必要だとしている。

    1985/06/28
  • 日常冒険
    Ordinary Venture

    生活の多様化が進み、生活者は平穏な日常生活と非日常、オフィシャルとラフという2つの世界を巧みにスイッチングして変化を楽しんでいる。過激な形ではなく、静かな普通の生活にアクセントをつける脱日常が好まれている。また男性の脱日常は逃避的な「気分転換」、女性は開放的な「息抜き」。30代は「ひとり」を、50代は「安寧」を志向するという特徴がみられる。

    1985/06/17
  • 二毛作人生
    ダブル・クロッピング

    人生80年時代、一生に2回の収穫を楽しむ新しい人生像「二毛作人生」を提言した。外部調査や社会事象を引用して、二毛作人生を先取りする様子を紹介。中年になってからの転職、挑戦の増加や、女性の社会進出や定年離婚の増加も二毛作人生現象としている。しかし社会には「年齢差別」が依然として存在しており、二毛作人生時代には社会的懸案として注目されてくるだろうとしている。

    1985/05/31
  • くだもの屋の謎

    駅前商店街の観察から街の法則を発見。街が小さいうちは果物屋、米屋、床屋などが一箇所に集まっているが、街が膨張すると米屋や床屋は街の外に押し出され、果物屋、花屋が中心に残るという、街の膨張理論である。この理論をもとに都内37の街の膨張度を観察、理論の検証をしている。「ハレ」の場である駅前と日常的な場である外縁部では、情報価値、付加価値にも大きな差がある。

    1985/05/09
  • 生活行動基本調査

    「街頭で配っているチラシを手にとってみる」「外のトイレは洋式か和式か」「喫茶店で一人でいることのできる時間」「自分のサイフの中の額を把握している」「朝食はパジャマのまま食べる」など、ちょっと気になる日常茶飯生活行動の実態を調査した。好奇心度や洋度、シャイ度、アバウト度、潔癖度という5つの指標で若者男女、中年男女の特徴分析もしている。

    1985/04/30
  • タウンメッセージ
    街の記号変化

    「山の手、下町、郊外」という街のアイデンティティを明確にするためのイメージ調査を試みた。具体的な場所、「山の手、下町、郊外」のイメージをきくと、街のアイデンティティは「イメージの記号」「人や行事というソフトの記号」「ものとしてのハードの記号」という3つの記号で形成されていることがわかった。山の手はイメージ、下町はソフト、郊外はハードの要素が強いようだ。

    1985/03/29