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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • リユニオン
    国民皆会員、同窓会は最強のクラブだ

    「同期、同窓会に出席したい」という意向を持つ人は56%。同期、同窓という絆に、いま人々がどんな意識をもっているのかを詳細に調査した。会の開催場所はホテルが人気No.1。会でのタブーは、男性が「肩書きの話」、女性は「家族の話」。そして出席したいのは「おいしい料理を堪能できる会」。人を再び結合するリユニオン・ビジネスの市場性に注目したレポート。

    1992/05/20
  • 豊かさトーナメント

    トーナメント方式で意識を探ったユニークな調査手法とその結果を紹介した号。調査の対象者は「交通の便の良いところに住む」「フレックスタイムの職場で働く」など64の生活項目を相互に闘わせる形式で、どちらが豊かさに必要かを選び抜いてゆく。集計の結果、トーナメントの優勝は64項目中「健康に恵まれている」。豊かさと健康の強い因果関係が導かれた。

    1992/04/20
  • 号外
    生活の桜前線、上昇中。
    交際と余暇が、花開きます。

    首都圏2000人調査の速報。ライフボリュームの値は、3年前と比べ、衣・食・住・交際・余暇の各分野とも、生活に幅も深さもある「大海型」の人の割合が増えた。特に、交際と余暇では、大海型が大きく増えている。また、生活者の自信度も、「全体自信」が2年前より12ポイントも上昇し、バブル崩壊の影響は感じられない。しかし、経済的に余裕がある人は、減少。

    1992/04/10
  • 動機の時代
    コミックと男たちの周辺から

    月間総発行部数2億冊、全出版物の約3分の1を占めるコミック誌。国民的文化と言える「マンガ」を支える人々の欲求を探った新聞。「あなたにとってマンガとは何か」「マンガがあなたに与えた影響は」などを尋ねる意識調査を実施。マンガは、いま人々にとって自分の原点を洗いなおすメディアとなっており、夢や憧れという動機を与える存在になっていると分析。

    1992/03/20
  • 高まるイライラ『秒的人間』増加中
    高速化社会の光と影

    進む社会の高速化の中で、人々の時間感覚がどう変化しているのかを探った。体内時計の測定実験、イライラ時間や限界時間を尋ねたアンケートを通じて、時間に追われる生活者の実態を明らかにしている。調査の結果、人は「並んで5分、聞いて10分、モノ待ち10分、人待ち20分」でイライラし始める。これより短時間でイライラしてしまう人、それが秒的人間である。

    1992/02/20
  • 【生活予報1992紹介号】
    なくなる くさる こわれる かれる
    自然合理主義

    生活予報92の紹介号。バブル崩壊後、人々は、過剰な演出やめまぐるしいスピードに疲れを感じている。92年は、より自然に近いリズム、生の魅力の再認識が始まるとして「自然合理主義」の時代を提言している。「なくなる・こわれる」といった刹那の価値、そして「くさる・かれる」といった古びの価値が注目されるとして、キーワードを紹介。

    1992/01/20
  • 90年代の主役探し

    様々な分野において、生活者の想う「80年代の主役と90年代の主役」を尋ねた調査をまとめた号。生活者自身は、3分の2のジャンルで主役が交代するだろうと予測。たとえば、家庭内の主役は父親→子供へ、車の主役は高級車→電気自動車へと交代していくと回答。これら意識の土台には「和」への志向、「共生」意識、「環境問題」への注目があることを分析している。

    1991/12/20
  • ヘイセイ新人類

    1984年から91年の7年間に「若者」意識がどう変化したかを時系列に見た調査結果。人に変化をもたらす要因を、年代を超えて作用する「時代効果」、時を経ても不変の「世代効果」、歳を取ることによる「加齢効果」に分け分析。91年時点で18歳〜22歳の若者は、情報にうとく、突出しないリアリストという傾向が強い。平静な平成新人類という若者像が明らかになった。

    1991/11/20
  • 情価
    情報の値段・考
    豊かな感情報が新たな情報価値を啓く

    情報時代と言われる中、生活者がどんなタイプの情報を欲しているのかを調査・分析した。無人島に差し入れられる情報にいくらまで支払うか、空想の情報サービスの料金はいくらかなど、情報商品の受容性と価格を尋ねるアンケートを実施。「伝える・知らせる」ことを目的とする【報価】から、心情の栄養素となる【情価】へ人々の欲求が移行していることを示唆。

    1991/10/20
  • 「くどき」の兵法

    ナンパ、勧誘、たたき売り。街には「くどき」言葉が溢れている。この「くどき」コミュニケーションの実際を現場でキャッチし、その技法を徹底分析した新聞。東京渋谷、大阪難波で女子大生に録音機を持って歩いてもらい、誘いの言葉を採取。あわせて実演販売の口上も分析。現在くどき戦の兵器として、きっかけ弾、安全弾、裏付け弾などがあることを発見した。

    1991/09/24
  • 広がる擬人力 高まる生人力

    「人をおくる技術」「人をつくる技術」の2つの側面から考えた「人間」の未来論。話題のヴァーチャル・リアリティを視野に入れた通信コミュニケーション分野、神経科学と心理学とコンピュータサイエンスを結びつけて考える人工知能のこれからの方向について解説するとともに、そうなった場合の未来生活予測「擬人力と生人力」分析もしたレポートである。

    1991/08/20
  • ペット・ファーザー

    ペットブームと言われて久しいが、その数は増加の一途。とくに男の増加が著しい。人とペットとの関係を調べ、ペットに対する意識を分析した。「やはりイヌが好き」それも「大型犬」、さらに「究極のペット」として登場したハ虫類の人気も紹介。また、ペット進化論として家族の一員と見た「愛玩からキャラクターへ」「ペットファーザー」宣言にいたるペット論を展開。

    1991/07/20
  • 全共同世代

    高校2、3年生の団塊ジュニアを、同じ高校生である戦中派ジュニアと比較しながらその特徴を分析。彼らは「家族の子」であり「ロマンチストキッズ」で、ひとに干渉されたくない、情報交流が盛ん、遊びダイスキ、親孝行、つきあいはドライなどが挙げられている。しらけ第一世代と言われる団塊世代の子供たちが、家族との共同行動を支持していることから「全共同世代」とした。

    1991/06/20
  • 街の流体力学
    人の流れから町を読む

    街の中での人の流れを観察し、そのデータから街や店に対する人々の意識を探った。街の流速を測れば、街の姿が見えてくる。いろいろの場所で、時刻によって、平日と休日で、流速の違いはどう違うのか。渋谷の女性は秒速1.8メートルで歩く、雑貨屋が見えると女性の足にブレーキがかかる等々、東京、大阪、札幌、那覇の繁華街での実測による発見の紹介とその応用例も示した。

    1991/05/20
  • 流行波浪注意報

    レストランから始まったティラミス・ブーム。今では様々な店で売られている。意外な所、予想もしなかったヘンな所で「ティラミス」を見かける。「こんな所で見たぞ!ティラミス」という情報から、商品の一般化する過程、魅力の感じかた等、ティラミスウェーブから「ブーム」そのものについて考察し、何を学ぶべきかを考えるユニークなレポートである。

    1991/04/20
  • パソコン通信がつくる21世紀の新世界
    「パソコン共和国」

    パソコン通信の2大機能は、コミュニケーションツールとしての役割と情報の検索・収集だが、そのうち、コミュニケーションツールとしてのパソコン通信に注目し、ネットワーク、イメージ、可能性など、実体験とアンケートから分析した。パソコン通信が普及しつつある黎明期のレポートらしく、認知度、興味度、欲求度、そのイメージについても調べている。

    1991/03/20
  • ミセス予報

    3年前に実施した「主婦が主婦に聞きたいこと100問」のアンケート調査を再度実施し、主婦の本音の変化を比較。結果、選択の幅が広がった・最近忙しくなった・不満に思うことが増えた・夫離れが進んだ・家事離れが進んだ・少産化は止まらない等が明らかになった。分析結果として「主婦のハナコさん現象」に注目。その背景と構図を示した。

    1991/02/20
  • 調査年報1991紹介号 日本人の自信
    生活予報1991紹介号 新・人力経済

    調査年報91と生活予報91の紹介号。調査年報のテーマは「日本人の自信」。自信がある日本人は5割、年の功が自信を生む?依存自信から自力自信へ、日本人の自信根は「知的な能力」、「日本という国」への依存自信、自信を持った時期、自信を失った時期等々の分析結果と自信のある人・自信のない人の攻略法も示した。
    また生活予報「新・人力経済」のポイントも紹介。

    1991/01/20
  • 空想消費

    オールナイトニッポンの空想のアイドル「芳賀ゆい」をはじめ、コミック誌、TVCM、コンピュータゲーム等に、「空想消費」が進行している状況を考察。純粋空想との関係、空想できる力、空想は詐欺かなど、空想消費がなぜ進行するのかを論じた。そのほか一般の生活者(若者)が空想した空想商品を生の意見として一覧にまとめた。

    1990/12/18
  • 「東京ピラミッド」の嘆き

    東京23区各区の人口ピラミッドによる東京の昼と夜、男女の割合、年齢層、さらに犯罪件数、納税状況等もあわせ見ながら、各区の特徴を分析。医者も金も集中する東京、男が多い都心部、一口に東京とは言うが非均質性、非画一性を発見、ひとくくりで論ずる無意味さを指摘している。また人口ピラミッドとともに各区の特徴を一覧としてあるので資料としても興味深い。

    1990/11/20
  • 我輩は農業である 

    農業に対する注文が厳しくなった。農業が抱える問題を工業との比較で検証し、農業の価値を「農力」として考察。農業は「生命材」を生産する活動と位置づけ、農力の協心性に注目。
    現実には、若年になるにつれ農業体験者の割合が激減していることを指摘し、地球が抱えるエネルギー問題、環境問題と農力の関わりの深さを解説した。生産者のナマの声も紹介。

    1990/10/19
  • 「キメラ」の価値

    生活におけるキメラとは、集団、文化、都市、商品など、生活を形づくる要素の中に異質なものが加わることにより、新しい価値観が形成されていく現象のことである。ニューヨークに於ける寿司はヘルシーフードとして根づいた。食べ物ばかりでなく、いろいろなキメラが都市の空間を変え、文化を変える。90年代のキーワードとして「キメラ」を挙げ、その具体例も提示。

    1990/09/20
  • 都市のにおい
    においが示す都市の国際化

    都市における“におい”に注目。においは、生活の象徴である。においのあるなしを“くんくん指数”と名付け、東京と香港の生活感覚を調査した。東京は無臭に近く、活気ある香港は場所によって違いがあるものの“くんくん指数”が高かった。今後、国際化社会に於て、においを保持する力、寛容になる力が大切だ。「香港くんくんマップ・CHAOS(混沌)をさぐる」が付いている。

    1990/08/20
  • 生活定点1990紹介号
    90年代の生活者たち

    生活定点90年版の紹介号。
    86.88年から90年にかけて、生活の変化は以下の3点。
    1.生活者全体で見た、個性化のスピードが鈍ってきた。2.男性とシルバーの個性化が目立ちはじめた。3.若い女性のオヤジギャル化と若い男性のギャル化が顕著になった。80年代に比べ生活の本格的な無境界化が始まった。

    1990/07/20
  • きみは『EAMer(イーマー)』を見たか?

    「Early AMer」つまり午前0時から6時頃、町に遊びに来ている若者達「EAMer」。その「EAMer」の生態を見聞した。EAMerとは誰なのか、EAMerの特徴は何か、その分類と見分け方、さらにEAMerへの直接インタビュー報告。なぜ深夜の路上に集まるのか、その遊び方、ナンパ方法、EAMer生態ウォッチングも興味深い。

    1990/06/20