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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • 生活者希望価格95年版 

    生活者の55%が、価格破壊を実感している。そこで、OPIという手法を使い、生活者自身の心理では、商品価格はいくらになるのがいいと思っているのかを調べた。87年調査の結果と比較すると、対象26商品中16商品は、その間に生活者の心理的価格が下がっていた。輸入ウイスキーの心理的価格は、87年の半額以下だ。しかし、サービス商品などには、安いのも不安という心理がある。《214号》

    1995/03/10
  • 平成サラリーマン憲法

    1987年からバブルの時代を経て、サラリーマン社会にはどのような変化が起こったのか。7年前の調査結果との比較から、平成サラリーマンの現状を探った。そこには、新しい常識「平成サラリーマン憲法」が生まれていた。その3大原則は「個の尊重」「平等主義」「常識緩和」であった。また20代は「バブリーマン」、30代は「イカリーマン」、40代は「サトリーマン」へと変化していた。《213号》

    1995/02/28
  • 呼び方調査

    「呼びかけ方」とは、非常にプライベートな色彩が濃いものである。自分の常識は、世間の常識にはならない。また、その人が生きる時代や環境、そして価値観をも反映している。そこで、「呼びかけ方」に関する誤解、思い込みを調査によって明らかにした。例えば、親を呼ぶ時は「お父さん、お母さん」が5割。「パパ、ママ」「お父ちゃん、お母ちゃん」もそれぞれ2割で健闘。《212号》

    1995/02/15
  • 生活予報1995紹介号
    点と系 生活の構造が変わる

    生活予報95「点と系-生活の構造が変わる」の紹介号。生活にも、経済活動にも、より奥深い構造変化として、「点」と「系」が顕在化するという予測。「点」的存在とは、人々や組織が今までの集団的存在(塊)からばらけ、個々の価値観や考え方へ向かうということ。人々の存在が点化すれば、当然その間をつなぐ関係も変化する。それがゆるやかにつながる「系」である。《211号》

    1995/01/20
  • 「戦後50年の常識」調査

    「今年は戦後50年にあたります。その戦争とその後のいくつかについて伺います」として、中学生レベルの常識テストを30問、街頭調査で行った。50年前の戦争が第1次世界大戦だと思う人1割、アメリカが味方だと思う人1割、日本が連合軍に属していたと思う人2割、国連が国際連盟だと思う人4割、日本が占領されなかったと思う人3割。30問中の平均正答個数は23.4個だった。《210号》

    1995/01/04
  • 日本胸算用
    生活者が予測する10年後の生活イメージ

    「次の質問に『イエス』と答える日本人は今現在、および10年後に、全国で何%位いると思いますか」という質問によって、一般の生活者に今と10年後の日本人の意識を推測してもらった調査。今に対する実際の調査結果と予測のずれでは、実態より暗くみる「悲観増幅症」がみえた。ただ、10年後については、暗さは変わらないが、「ゆとり志向」の高まりなどプラス面での予測もでていた。

    1994/12/26
  • 「生活者じゃない私」が欲しい
    パートタイム・シングルたちの部屋

    ひとりになりたい時がたまにあるという「パートタイム・シングル」の欲望を「自宅以外の場所に自分専用の部屋が持てたらどんな部屋にしたい」かを絵に描いてもらうことから探った。こういった部屋に魅力を感じる人は8割。そこに投影されている気持ちは「日常の拡張」「個への潜行」という二つの意識であった。また、「モノと生活臭の排除」という共通の傾向も見られた。

    1994/11/30
  • おすがり様

    ひとつの宗教にとらわれない日本人は、自分なりの方法で、何かすがるもの、こころの支えとするもの「おすがり様」をもっている。この状況を当時流行していたミサンガ、ライマ(最近はみかけないが)などに対する意識調査やインタビューを通じて検証した。ミサンガの力を信じる人14%、ライマの力を信じる人19%。20代女性はバックに3個以上「おすがり様」をもっているなど。

    1994/11/22
  • 生活定点1994紹介号 幸せが変わる94年

    生活定点94年版の紹介号。バブル崩壊後の景気低迷が長引き、収入の低迷やリストラの影響が、生活者に影を落としている状況下での調査だった。調査結果からみえた3つの潮流は「厳しさの中で新しい幸せ探しが始まっている」「時ゆとりが増えて、余暇、交際の拡充へと暮らしの構造が変わる」「豊かさの見直しで、安定、シンプルへと生活価値観が変わる」だった。

    1994/10/31
  • ほんとに欲しい情報は、半径400mにあり

    マルチメディア、通信衛星など、情報とその価値が話題になっている一方で、必要以上に多くの情報に接することから生まれる「情報過食症」も出現している。そこで、情報の価値の原点を見るために、情報貧血気味の小笠原母島、波照間島を取材した。「欲しい情報は自分の周囲半径400m」「情報は加工品よりナマ」「生活のテンポに同期する情報」などの必要性がみえてきた。

    1994/09/30
  • 血液型の真相

    世の中でよく語られる血液型による性格判断。本当にそんなに差があるのかを調査を通じて明らかにした。血液型性格判断に関心ある人6割、信じる人4割。イメージは人気のO型、不人気のAB型。争えば、負けないB型、勝てないO型など明快だったが、実際に420の質問項目について、血液型による違いを調べてみると65%は無縁だった。また、職業と血液型の関係もなかった。

    1994/09/12
  • 「官」を知る
    生活者の「官KNOW度」調査

    行政改革が叫ばれていた1994年に、日本の生活者がどこまで日本政府(各行政官庁)について知っているかという「官KNOW度」調査を行った。結果をみると、最も親しまれているのは「郵政省」。国民への貢献度も「郵政省」。面白そうなのは「外務省」。最も理解されているのは「大蔵省」。今後の重要度が高いのも「大蔵省」だった。その「大蔵省」も2001年からは「財務省」。

    1994/08/22
  • ラスト・アイデンティティ
    人生の出口調査

    「自分らしさ」にこだわって生きる時代。それは「自分らしく死ぬこと」にこだわる時代でもある。「死」の周辺のさまざまな想いを調査した。死ぬことが怖い人71%。自分の死について考えたことがある人71%。この世以外に何かがあると思う人49%。自分の死期を知りたい人51%。「死」という言葉で連想する色は「黒」37%。「死後の世界」という言葉で連想する色は「白」27%。

    1994/07/21
  • 初夏の号外
    サマータイム調査

    今、話題になっているサマータイムについて、1994年に実施した意識調査。調査は、サマータイムによってもたらされる夕方の時間をどう楽しむかを中心に探っている。長い夕方を楽しむために「したいこと」のベスト5は、1位スポーツ、2位ビール、3位バーベキュー、4位散歩、5位夕涼み。なお、サマータイム自体に強く反対という意見の人は、5年前でも22%しかいなかった。

    1994/07/01
  • たくみノロジー

    懐石レストランの女将や大工の親方など、フリーな立場で仕事をする人のインタビューから職人的発想の重要性を探った。ここで明らかにされたのは、3つのカンであった。「勘−勘がきく技術的たくみさ」「感性−時代を読む感性のたくみさ」「勘定−マネージメントのたくみさ」。この「3カン職人」が、「ヒト肌の感覚」を守れるとき、さまざまな分野のテクノロジーは「匠」の心を持つ。

    1994/06/24
  • 調査年報1994紹介号 『若者』 まさつ回避世代

    1994年調査年報「若者」の紹介号。第2次ベビーブーム世代(当時19歳〜22歳)の若者を、10年前に行った新人類と呼ばれた若者調査の結果と比較分析した。この世代の特徴は、「自然体」「よいこ」「低温」「囲い込み」「無性化」の5つに集約できる。成熟社会に生まれ育った彼らは、社会のシステムにも、人との関係においても、無意識にまさつ避ける「まさつ回避世代」である。

    1994/06/22
  • 普通の人々

    「普通の人に比べると」とか、「私って普通の人と違うから」など日常よく使われる「普通の人」とは、いったいどんな人なのかを調査により探った。自分のことを「普通の人」だと思っている人は79%。「普通の人」のイメージをサラリーマンの例でみると、30代で、身長168センチ、体重60キロ。紺のスーツ、メガネをかけ、結婚していて子供は2人、係長で、年収500万。浮気経験なし。

    1994/05/31
  • 考える足

    生活新聞200号記念号。「足で考える」という生活総研の原点に立ち、個々の研究員の近所で生まれている兆し200を採集した。たとえば、「競馬場のパドックで赤鉛筆を耳に挟む30代女性からオヤジ文化を継承するハナコ族の兆し」「駅前の5軒あるレンタルビデオ屋で一番混んでいるのは、一番小さい店。その理由は夜間返せる返却ポスト(←今じゃ、当たり前になったけど)」など。

    1994/05/16
  • 7時間の朝

    「朝」の時間に注目して、調査によりその実態、願望を明らかにした。朝起きてから家を出るまでの時間は1時間半。この時間に行っている様々な行動を足し上げた延べ時間は7時間12分。朝の時間密度がいかに高いかが明らかになった。また、朝の時間開発として、「朝どんなものがあればもっと楽しいか」というアイデイア集、冬1時間時計を遅らすウインタータイムの提唱もしている。

    1994/04/20
  • ツルミ君現象
    街には男の2人連れが群れている

    男同士の2人連れが増加した。それも20代後半から30代。こうした2人ツルんで行動したがる男たちを「ツルミ君」と名付け、その増加した時代背景を探った。そこからみえてきたものは、かれらの欲求を満たすお店が増加したことだった。いい大人が、男2人だと入りにくかった店に、早い、安い、マニアックなどの免罪符をつけ、男同士で遊びたいという潜在願望を満たしたことだった。

    1994/03/31
  • 女のケ・ン・カ

    女性の本格的な社会進出によって、「女性」対「男性」の対立から、「女性」対「女性」という対立の構図が鮮明になった。つまり、女のケンカということだが、その戦いがもっとも激しいのは、「家族」「外見」「遊び」などの分野を上回って、「総合職」vs「一般職」、「高卒」vs「大卒」、「パートタイム」vs「フルタイム」の対立に代表されるような「仕事」の世界だった。

    1994/03/15
  • 次の政党
    次の投票日生き残る政党は?

    自社対決という55年体制がくずれ、政治の変化が早くなった1994年。こうした状況下で政党をめぐる意識調査を行なった。思い付く政党、ピンとくる政党、好きな政党、良い政党、信頼している政党。そして、それぞれの政党についての連想語から政党通信簿を作成した。しかし、当時調査した社会党、日本新党、新生党、さきがけ、民社党などはもはや存在しない。この変化がすごい。

    1994/02/23
  • 正月の新聞雑誌定点観測1994
    わん中模索 

    正月の新聞雑誌定点観測レポート。この年の論調は、バブル崩壊の中で、前年が景気回復論でやや上向きだったのに反し、円高や異常気象による影響で、日本の進路は霧の中、単純な処方箋はもう効かない状況にあるという認識が強くでていた。その中で戦後50年のシステムそのものの変革が求められるが、その具体的な方向性が提示できない暗中模索ならぬ「わん中模索」の状態と分析。

    1994/01/26
  • 特別号
    生活予報1994紹介号 生活は楽しい
    ハロー、オープン・ピープル

    生活予報94の紹介号。もっといい暮らしから、もっと楽しい暮らしへの提案。景気下降の中でも、社会状況に閉じこもらず楽しい生活をおくるオープン・ピープル(世の中や他人に左右されず、自分の生活を自分で律する、心や行動が開かれた人たち)にスポットをあてた。これには大きく「軽思考タイプ」「深思考タイプ」「大思考タイプ」の3タイプが存在した。

    1994/01/20
  • 8時のあなた

    今思えば、注目度も高く、批判も少なかった93年当時のワイドショーについて、その人気の秘密を調査結果から探った。60年代に登場した時のあこがれ視聴(時計の短針でいえば10時の目線)の時代から、所詮くだらないものという見下げ視聴(8時の目線)へと変化していた。しかし、一方で「ホンネ」メディアとして、思わず共感する同次元視聴(9時の目線)に対する支持も強かった。

    1993/12/20