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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • わかば通り商店街のおかみさんたち 

    10号(スモールストア)の続編的な小売業特集。店を切り盛りする「おかみさん」に焦点を当てた。首都圏で様々な業を営むおかみさんの24時間を追い、生きがいや信条をつぶさに観察することで、手ざわりとぬくもりのコミュニケーションが健在であることを確認。とりわけ、ある税理士のおかみさん評にフリーキャッシュフロー型経営の原点を見る思いがする。

    1982/06/30
  • サラリーマン進路指導
    公立型か私立型か

    サラリーマンの生き方研究。会社(仕事)中心の生き方を「公立コース」、自分中心の生き方を「私立コース」とし、さらにそれぞれを内向き・外向きに分けることで4つのタイプに分類。管理職適齢期を迎えた新中年が、ポストレスという現実に直面した今、従来の会社中心主義にとらわれない「私立」併願の道もある、としている。上記4タイプに基づくサラリーマン7つのタイプも詳述。

    1982/06/15
  • 主婦の空巣タイム 

    「女房は昼間いったい何をしているのか」という亭主たちの素朴な、そして永遠の疑問にお答えしようという特集。子供が手離れしていない主婦も含めて、家事の工夫によって上手に自分の時間を捻出した彼女たちは、その使い道によって概ね4つのタイプに分類できた。時代の反映として、家外志向派が家内志向派に拮抗。家族第一主義のマイホームミセス達にイライラがつのり始めている。

    1982/05/31
  • <特集>カラス金(がね)

    この年、赤字国債の発行高は10兆円超、国鉄(現JR)の長期債務残高が18兆円、消費者金融の市場規模は推定6800億円。というわけで、「借金学」を大特集。質屋や月賦制度の変遷、先行するアメリカのカード事情を交えながら、国も企業も個人も借金経済の時代に突入したことを警鐘的に伝える。バブルが崩壊した現在(99年)、「借りすぎに注意しましょう」の見出しが身にしみるはず。

    1982/05/14
  • 流行ガラパコス

    人口3千人、かつての流人の島に夏ともなると連日1万人の若者が押し寄せて、島は原宿化するという、うわさの新島に取材して「流行の仕組み」を考えた。同時に全国25都市の流行現象を調査して、流行の地域差やライフサイクルを観察。人から人へ情報が伝達することで流行が発展していく様が、メンデル先生説くところの遺伝のメカニズムに酷似していることを実証した。

    1982/04/30
  • <特集>アンマリくん

    男女ともに増加するアンマリ族(=unmarried people)の特集。とくに新中年の不婚率(非婚率=独身者)が異常に高いことに注目、彼らの日常行動・意識に迫った。同世代の既婚者(子有り・子無し)との比較では、意外にも既婚・子供なしの人たちが一番自由奔放に生活をエンジョイしている、という結果も。「女はやっぱりクリスマスケーキ(24までが勝負)」なる反動的な珍説もこの年の産物。

    1982/04/16
  • 新中年 スニーカーミドル

    推移と展望82(現・調査年報)の紹介号。ベビーブーマーもこの年35歳。彼らを「新中年 スニーカーミドル」と命名してその行く末を考察した。「ポストレス」、「選択定年制」、「年金破綻」など厳しい未来を予測する一方、ヨーロッパ型の「大人の文化」の担い手となりうる潜在力にも注目。良くも悪くも、この世代が巨大であることの影響力をマーケティングの観点から展望している。

    1982/03/31
  • 在日外国人国際台所会議

    日本在住の外国人主婦27名を集めての「国際台所会議」。日本と母国の台所(事情)や食材、味つけの違い、あるいは帰国時には絶対持ち帰りたい日本の道具などが聞けて面白い。在日外国人が増加する中、外国人主婦の食事情という一側面にスポットを当てることで、日本企業の海外市場進出や国内市場への再アプローチのためのヒントが窺える。

    1982/03/12
  • 主婦の「メディア自立」

    主婦とメディア(4大媒体を中心)の関係を生活総研的に探った。とくに、主婦がパートなどで働きに出ることでメディア接触が減るのは当然として、接触態度も習慣的接触から選択的接触へと変化していることがわかる。またクチコミの力も侮りがたく、当時ヒットのナメネコを主婦が知ったのも5割はクチコミだった。今後、主婦のメディア自立と多様化が起こることを予測している。

    1982/02/26
  • <特集>アソビング・パワー

    日本の社会にいま欠けているもの=ゆとりと遊戯、との視点に立って「アソビング・パワーのすすめ」を特集。通商国家がピークを極めた時に陥る危険性=柔軟性の喪失と硬直化(高坂正堯氏)を回避するためのヒントとして、実例に学ぶ「実践アソビ語」や世の中的なアソビングへの兆しを紹介、併せてマーケティング(商品開発)への応用をサジェストしている。

    1982/02/09
  • ‘82 コトシノキーワード

    新年号は今年のキーワード特集。国の行革に対する「家革」、無店舗販売の隆盛を予見した「店舗レス」、新登場の500円硬貨がもたらすであろう「500円マーケット」、新進気鋭のファッションデザイナー「ゴルチェ」、中年にさしかかったベビーブーマー達の新ワード「スニーカーミドル」等々、兆しをとらえトレンドを予測する82個のキーワードを収録した。

    1982/01/25
  • わが家の10大ニュース

    年末特集は「わが家の10大ニュース」。日米の主婦(135人/30人)に答えてもらった。「娘の初潮でお赤飯を炊いた」(日)から「メルセデスを買った。コンピュータを始めた」(米)まで、1981年1年間の「普通の人々の特別な思い出」がズラリ。ちなみに、シングルNo.1は「ルビーの指環」、ベストセラーは「窓際のトットちゃん」、そしてニュース1位は「スペースシャトル帰還」だった。

    1981/12/24
  • 食世代

    グルメ時代を反映して「食」の大特集。上野と渋谷で高校生以上の男女各100人に聞いた。食べ残し、ご飯、お母さんの味、給食等に対するイメージには世代間の相違がクッキリと出た。グルメであることを自認する新中年(団塊世代)対健康食品志向の高年世代、あるいはグルメ派の上野対健康食派の渋谷といった対立構図も見える。この時点で日本の食糧自給率は33%。

    1981/11/27
  • <特集1>ミセスのミス
    <特集2>ミセスのモヤモヤ

    主婦を3つの要素=MIS(=Money・Information・Service)から分析。家族型、家事型、交際型、自立型の4タイプに分類しそれぞれの意識や行動を探った。「閉じ込められた主婦」という当初の予想イメージとは違って、専業の道を選んだ信念と自信が感じられる結果となっている。総じて自立型主婦への志向が全員に見られるのも時代の反映だろうか。

    1981/11/04
  • <特集>フィップ・アップ!

    人と人や人とモノとの間で交わされる第一印象の送信と受信の力がFIP(=First Impression Power)。あらゆるものが高速化した現代では第一印象こそがすべてを決定づけるとし、第一印象を5つのタイプに分類、あわせてFIP UP(第一印象力向上)の具体策を理論と実践の両面から展開している。FIP論が広告表現のトレンドにも合致するか否かの検証も試みた。

    1981/10/19
  • EXPO`85

    この号発刊の直前に「ポートピア'81」が終了したのを機に博覧会の今昔・ポートピアの総決算・'85年開催の「科学万博」を特集。会期前半に続く2回目の来場者調査とマスコミ各社の記事からポートピアの<収支>を明らかに。また筑波学園都市の会場予定地に足を運んで、科学博の基本理念と構想を展望している。また現地ビデオルポ(約40分)も製作。

    1981/10/02
  • <特集>パルコポリス

    都市成長の4段階仮説のもと、札幌・函館・仙台・福岡・大分の大都市とその周辺都市を取材して、巷間いわれはじめた「地方の時代」の実相に迫った。函館、大分の「テクノポリス大戦争」や大都市周辺に出現した衛星都市もレポート。加えて各地の男女3500人を激写してそのファッションセンスを分析するなど、「足で書く」生活総研の面目躍如たる大特集。

    1981/09/08
  • 号外!! 南関東大地震(架空特集)

    「南関東大地震勃発!」の架空特集号外。「地震はいつくるか(4割が10年以内)」、「その時の行動は」、「情報の入手法は」等々、首都圏50人の主婦を対象に意識調査を実施した。予知から復興までのシナリオ、産業界の防災対策の現状(3分の2は無防備)、関東大震災時の事例を踏まえた「地震広告」の有り様にも言及。阪神大震災以前のデータだけに、現在と比較すると意味がある。

    1981/09/01
  • <特集>スモールストア

    組織化・系列化の荒波に揺れる小規模小売店=スモールストア。その中にあっても独立自尊の気概で成功したお店にスポットを当てた。素人商法が大ヒットのドイツレストラン、サウナ付きのお風呂屋さん、3坪ショップで月商300万円の婦人下着店、時代先取りの香り専門店等々、メジャーの隙間をつくスモールの知恵を紹介。ここ数ヶ月の売れ筋商品4つの流れの分析も。

    1981/08/19
  • 夏季<増ページ>特集 中年男の暇つぶし

    夏季増刊号は主婦の目から見た亭主族の生態報告(60例)。休日の服装から趣味、身の置き所、オモチャまで、当時42.0歳(平均)の亭主の実態が白日の下に。そのなかの7名については、とある日曜日の起床から就寝までを密着レポート。ワーカーホリックそして「粗大ゴミ予備軍」といわれた彼らも、'99年にはぼつぼつ定年を迎えつつあり、振り返って見るだけでも時の変化がわかる。

    1981/07/23
  • THE GAIKOKU-NETA

    世界の有力紙・誌からタイムリーな話題14を厳選してレポート。特集は藤原客員研究員による「アメリカ通信」で、典型的な中流家庭に起きつつある変貌ぶりを伝えている。激増する離婚、その結果うまれる片親の子供たち、親の再婚によるstep-parents、step-childrenなどなど、離婚がもたらすこうした現象が、きわめて日常的な光景としてアメリカ社会に定着し始めた。

    1981/07/06
  • <特集>メンタルマップ

    現実の地理空間に対して、人々が心に思い描く心理空間=メンタルマップを特集。文京区の小学3年生、ニューヨーカーの例に加え、独自調査によってメンタルマップ形成に大きく影響する主要因(多くは都市の機能的空間構造)を分析。地域(再)開発や都市のイメージアップ・キャンペーン等を「メンタルマップの変更」と位置づけ、市場機会の拡大をサジェストしている。

    1981/06/19
  • <特集>デジタル少年

    前年のパソコン(名称としてはまだマイコンが一般的)出荷が10万台という時点でのデジタル特集。新しい光景であるデパートや秋葉原でマイコンに群がる少年達を取材して、旧世代(=アナログ)とはまったく異質なデジタル世代の出現をレポートした。'99年の社会では中核にいる(と思われる)当時の少年達の生活や意識を伝えて、遠からぬデジタル時代の到来を予告した。

    1981/06/04
  • <特集>あ〜した天気にな〜れ
    異常気象を追って

    前年(80年)の冷夏とこの年の厳冬をふまえて、世界的な「異常気象」に注目。その原因の諸説、食糧問題、広告表現への影響、マーケットとの関わり等を考察。「夏の広告」が激減し、「春の広告」が倍増していることなど、気象が及ぼす広告活動への影響をデータで論証。すでに米国では成長著しい気象予報ビジネスにも触れ、日本における民間気象会社の隆盛を予報した。

    1981/05/20
  • <特集>世代ってなんだろう

    「社会人の世代意識」を探るために、丸の内の大手企業勤務の新入社員男女186人(対照する世代として、博報堂の中堅社員156人にも)にアンケート調査を実施した。ちなみにこの年の新人達は「クリスタル世代」。人生・仕事・音楽・街・人間関係・遊びといった項目における新旧世代それぞれの「観」の違いが浮き彫りに。総じて保守的なクリスタル世代の実像が明らかになった。

    1981/05/06