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生活新聞1981 - 2006

1981年から2006年まで、社内資料として発行されていた「生活新聞」の概要を掲載しています。「生活新聞」とは、生活者の日常を研究員が独自の視点で洞察・研究し、社会生活から日常生活のディテールまで、様々な手法を用いて生活に迫った研究レポートです。

  • Universal Service
    提案、万人街頭! あらゆるマチであらゆるヒトにユニバーサルなサービスを。

    子供からお年寄り、病を患っている人や、身体にハンディを持っている人まで、あらゆる人の立場にたって、公平な情報とサービスを提供すること、それがユニバーサルサービスである。従来からあるユニバーサルデザインではなく、ソフトの面であるユニバーサルサービスを充実させることを生活総研は提案する。《375号》

    2003/02/27
  • お葬式はどこへ行く

    葬儀という人生最後のイベントへの願望を聞いた。「音楽祭」など新しい形式の葬式には8割が賛意を示した。「戒名は不要」という人は7割、「お墓はいらない」という人も4割いて意識の様変わりが見られる。「散骨」については、6割が「本人や遺族が望むなら」と肯定的である。「散骨の場所」としては、海が6割、森が1割であった。《374号》

    2003/02/17
  • 腹割り医療
    医師とコミュニケーションする力

    世の中に「先生」と呼ばれる職業は、そう多くはない。その中の一つが「医師」である。「先生、先生。」と呼び、受け身の姿勢を取ることで、患者は患者でいることができた。その関係が大きく揺らぎ始めた。日頃マスコミなどで頻繁に取り上げられる患者側の意見だけではなく、医師の本質や日常を丁寧に探ることで、双方の意見を反映させた医師と患者の新しい関係論を考える。《373号》

    2003/01/31
  • 生活予報2003紹介号
    非同期
    シンクロをやめると時間を多層的に使える

    日本の社会は、みんなで「いっせいに」という同期型から、「めいめいに」という非同期型へと変わろうとしている。コミュニケーション量の増加に対応するための「時間の多層的」使用、場の都合に縛られたくないシングル度の高い人々の増加、インターネットやイーメールの普及、そして失われた10年で顕れた集団行動の破綻と新しい「試す力」によるベンチャーの台頭などが「非同期」の背景にある。《372号》

    2002/12/20
  • この10年、女性の何が変わったの? 何が変わらなかったの?
    生活定点10年分析

    テーマ調査2002「末子度」の関連号第二弾。生活総研が過去20年にわたり隔年で実施している生活定点のデータが対象を女性に絞ってこの10年の意識、行動の変化を見た。時系列分析が可能なデータは659項目あるが、約9割は不変で、変化した項目は一割強であった。この10年で女性たちの何が変わり、何が変わらなかったか。9つのゾーンでそのあらましを紹介している。《371号》

    2002/12/11
  • Wall Sight Observation法
    で女性労働力率の高いスウェーデンの家庭を見てきました

    テーマ調査2002「末子度」の関連号第一弾。テーマ調査の準備段階で実施したスウェーデンの家庭取材を調査手法(生活総研オリジナルの生活行動観察手法)も交えて詳述している。ヨーロッパでも特に女性労働率の高いスウェーデンの、とある家族(夫婦+子供二人)の一日を徹底密着取材した結果、この調査手法ならではのナマな暮らしぶりが伝わってくる。《370号》

    2002/12/02
  • 末子度

    晩婚化や晩産化が進むなど、女性を取り巻く環境が激変する中、年齢や職業といった従来の尺度では女性の日常や行動を正確に捉えることは難しくなっている。本レポートでは女性たちを全く新しい尺度=末子度で捉えなおし、5層に分類してそれぞれの分析を行っている。企業マーケティングの死角でもあった、子供を持つ女性の意識や行動もリアルに描かれている。《369号》

    2002/11/25
  • ケータイ・エルダーの出現!!
    50代、60代の10年変化

    生活定点2002の刊行を機に、1992年の結果と比較しながら、50代、60代の変化をまとめている。低迷する日本社会を悲観する気持ちが高まっているのは全体動向と同じだが、興味深いのはケータイを活用してるエルダーが大幅に増加していること。この10年でエルダーは「高度通信人間」に変化を遂げた。《368号》

    2002/11/20
  • 生活定点2002
    最悪の悲壮感からは、抜け出した!

    「世の中に悲しいことが多い」と思っている人の割合が、2年前よりも12.1ポイント減った。今回の調査の中ではこの下げ幅が最も大きかった。最悪の悲壮感からは抜け出したようだ。しかし、「世の行く末は悪くなる」「日本は悪い方向に向かっている」と思っている人は急増しており、世の中に明るさを見るのはまだまだ先と言えよう。《367号》

    2002/11/05
  • 昭和残響伝 the afterglow

    本の街として有名な神田界隈だが、そこにはアナログディスクの宝庫という、もう一つの顔がある。デジタルに駆逐されたかと思いきや、少なくとも音原に関する限り、アナログは健在だった。デジタルにとってアナログは対立するものではなく、究極の目標であることや、アナログに向き合うことで得られる、スローだがこくのある時間の幸福など、アナクロと思われがちなアナログの世界に、もう一度スポットを当ててみた。《366号》

    2002/10/31
  • 和?

    「和風」がブームだという。実際、「和」に対する意識はどのようなものなのか、衣食住をはじめ文化や動作、習慣など様々な側面から探ってみた。驚いたことに、20代では「新幹線」すら和風の範疇に入ってくるなど、和のイメージさせる領域が非常に広くなっている。全般的には、日本人の好む和風は五感に直接訴えかけてくるものが多いようだ。《365号》

    2002/10/25
  • 教えてよ生きる意味
    高校生インサイトで見えてきた新教育サイクル

    今の高校生は、教師や親や自分の進路について本当は何を考えているのだろうか。デプス・インタビューの手法を用いて45名の高校生男女の本音を聞いた。同時に、東京では20名の保護者にもインタビューした。また、沖縄のドリーム・プラネットのユニークな教育現場にも取材し、偏差値教育が手詰まりになった今、教育の目的や仕組みの再構築を提言している。《364号》

    2002/10/16
  • エルダリングno.2
    エルダーとブランド

    エルダーになると商品への関心が衰えるという通念があるが、現実には関心は低下しないことがわかった。女性の場合、かえって関心が上がる商品さえある。また、エルダーは健康やお金よりも人間関係の充実度で分類したほうが合理的であり、そして人間関係が充実している人ほど意識も行動も若々しいなど、エルダーへの予断をくつがえす実態をレポート。《363号》

    2002/09/30
  • おしりのデザイン
    180°型製品から360°型製品へ

    家具や家電など、身の回りのモノたちの多くは壁を背にした状態で使われることがほとんどであるため、後ろ側つまりおしりのデザインにまで配慮されることはまれである。だが、実際には、これらに対して不満や疑問を抱いている生活者は多いのである。これからは、人に面した部分=180°から360°で考えようと提唱している。《362号》

    2002/09/18
  • 私はソーラーアーティスト
    生活を即興せよ

    地域通貨に続く未来型プロジェクト・スタディの第2弾。生活者が自分で、ハイテクな道具を使い自然の中からエネルギーを取り出すということは、心の中で何かマジカルな化学変化をひきおこし、未来的な感性のようなものをはぐくんでくれるような気がする。自分で電気をつくってみるという行為をおこなうことで確実にエネルギーに対する意識が変わってくる。《361号》

    2002/08/30
  • 「2005年」からの生活者メッセージ。
    生活者がイメージする「2005年のIT生活」大胆予想

    首都圏の男女を対象に、現在の買い物や行動の方法と、2005年を想定してそれらの方法はどんな風に変化していると思うかを質問した。未来の予測は難しいけれども、一人一人の生活者の「・・・するつもり」の積み重ねが未来を形成していく原動力になるのではないか。架空の人物の、2005年のある日を設定してモノローグ風に表現している。《360号》

    2002/08/16
  • エルダリングno.1
    エルダー「不安」と「エンジョイ欲求」

    エルダー市場は啓蒙期から実践期に入ったとの認識に立ち、ビジネスをエルダー対応、つまりはエルダリングしようという提案である。エルダーを見据えた商品開発のポイントを「質・歴・単・健」の4つに集約。高齢化世界会議出席のレポートも加えてエルダービジネスへの具体的な取り組みかたを提示している。《359号》

    2002/07/31
  • 日本「脱沈没」計画
    生活をよくするためには、何をなすべきか。
    2200人に聞いてみました。

    日本を良くするためには、何をするべきかという設問で2200人に聞いてみた。マクロの視点では様々な議論がなされているが、生活者の立場からの生の声は、治安を良くする(1位92.5%)、介護・医療制度を充実させる(2位89.0%)、年金制度を充実させる(3位82.7%)など、不安の除去への希求が上位を占めている。次に来るのが雇用の創出やボランティアの活性化など「前向きの支援」で、国際化にかかわる施策への期待は下位にとどまり、内向きの、身近な問題への関心がより高いことがわかる。《358号》

    2002/07/23
  • 「道の駅」活用計画
    道の駅は「まちの駅」へ

    駅といえば鉄道沿いがあたりまえだが、その歴史はたかだか100年に過ぎず、街道沿いつまりは「道の駅」の歴史の方がはるかに長い。建設省(現国土交通省)の提唱によって地方自治体が作りはじめた「道の駅」もいまや全国で649駅を数えるという。そのうちのひとつ、千葉県「しょうなん」を取材した。ここでの目玉は農産物直売所。開業前の不安はどこへやらで、毎月7万人近い来場者があるという。発足して間もないだけに試行錯誤中とは聞くが、「道の駅」には町おこしや地域の人材活用の可能性がおおいにありそうだ。《357号》

    2002/06/28
  • The role of photography during a package tour
    安全と効率 パッケージの国、日本

    日本人を写真との関わりを通して、その意識や行動を探ろうとするユニークな日本人論。3泊の北海道バスツアーに自ら参加して、観光地における日本人観光客の写真(行為)をつぶさに観察している。なにもかもがきっちりとお膳立てされたパッケージツアーの存在自体に驚くと同時に、そこで繰り広げられる観光客たちの撮影という行為もまた安全(確実)で効率的であることを確認する。個性化がすすんだといわれる日本人だが、時と場合によっては一糸乱れない団体行動が顔を出すようである。《356号》

    2002/06/18
  • 携帯の歩き方

    携帯電話の普及は、街での行動にも大きな変化を起こしている。例えば、歩く速度。東京・渋谷と大阪・梅田の女性に絞って比較をしてみた。携帯電話を利用しながらでは歩く速度が渋谷も梅田も当然ながら使用しない人よりも速度が落ちるのは同じだが、渋谷の女性の方が落差は大きい。だらだら歩きながら携帯電話を使う東京の女性、急いで話さなければならない用事があるからこそ、歩きながらでも携帯電話を使うのが、大阪の女性。そんな違いが見えてくる。《355号》

    2002/05/31
  • 未来型プロジェクト・スタディ
    MONEY TALKS A NEW LANGUAGE

    地域通貨がちょっとしたブームである。この1、2年の間に急速に日本でもふえつつある地域通貨は、地方の活性化や福祉といった文脈の中で語られることが多いが、この新しいお金にはもっと多様な可能性が秘められているのではないか。昨年10月にスタートした都市型地域通貨アースデイマネー<シブヤプロジェクト>の取材を通して地域通貨の背景や可能性をレポートした。《354号》

    2002/04/30
  • Yes, Women Have Opinions on Cars!

    女性ドライバーが増えている。といっても、それは単にライセンスを有する女性の増加ということではなく、実際にドライビングを楽しむ女性を目撃することがきわめて多くなったということだ。ドライビングテクニックも確実に向上している。若い女性に限っていえばクルマ情報も豊富に持っている。というわけで、急激に変わりつつある女性のクルマ意識の、男性との決定的な違いについて探ってみた。《353号》

    2002/03/28
  • トッピッング・サービス
    名古屋の超顧客主義

    名古屋の喫茶店のモーニングセットは内容がすごい!という噂を聞いて、他のサービスはどうなのか、名古屋のビジネスは東京でも大阪でもない、なにか違った特徴があるのかを足で取材した。インタビューと現地踏破を通して見えてきたのはトッピングサービスともいうべき名古屋の超顧客主義。顧客の期待以上にモノやサービスを提供しようとするその姿勢に、名古屋人独特のビジネススピリットを見た。《352号》

    2002/02/28
  • 生活予報2002紹介号
    対立は、雑種強勢を生む。

    社会構造が変化し、混沌が深まる現代。それは、社会のあちこちで、大小さまざまな新しい対立を生み出している。そうした対立は、商品、組織、ライフスタイルが変わるきっかけになることも多い。なぜならば、対立は、一方が他方を負かすという単純な結果にはなるわけではなく、対立の一方は、他方の一部分を取り入れながら変わってゆく。それは、つまり新しい雑種が作り出されることをも意味している。《348号》

    2001/12/17